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少女小説
「少女小説〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
少女小説の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少女病」より 著者:田山花袋
と、平生は割合に鋭い観察眼もすっかり権威を失ってしまう。若い時分、盛んにいわゆる
少女小説を書いて、一時はずいぶん青年を魅せしめたものだが、観察も思想もないあくが....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
するなら、大衆文芸の内へはその他の一切、即ち、科学小説、目的小説、歴史小説、少年
少女小説、探偵小説等、総てを含めて、大衆の文字のままに定義していいと信じなくては....
「道標」より 著者:宮本百合子
って行こうと云った。
伸子が父の泰造につれられて行ったその富豪の別荘は、伸子が
少女小説の絵で見知っている城のようだった。大きな鉄の蝶番《ちょうつがい》をつけた....
「若き精神の成長を描く文学」より 著者:宮本百合子
おかれて描かれている若い娘たち少女たちの内的生活が、日本の近代文学の中では果して
少女小説からいくら歩み出して扱われているだろう。再び、細井和喜蔵の著書が念頭に浮....
「祭日ならざる日々」より 著者:宮本百合子
の慰問というと、たちまちある型で女らしさと考えられている感情の習慣的な面だけで、
少女小説的に受動的にだけポーズするのも、まことにたよりない。そういう女の甘さや感....
「子供のためには」より 著者:宮本百合子
そうに思えているのである。 今日三十代で文学の仕事をしている婦人作家の多くは、
少女小説めいたものは書くけれど、児童のためのものを本気で書いている人は殆んど一人....
「身ぶりならぬ慰めを」より 著者:宮本百合子
す。『輝ク』のこの号の共通な感情として、どっちかというと慰めるということの内容が
少女小説的と云おうか、女の昔からの習慣的な或る身ごなしの面でだけとられている傾き....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
は、屹度、ままっ子なんだ。私は次第にそういうひねくれた気持がかさんで行った。姉の
少女小説を女中によんできかせてもらいながら、主人公が自分のような気さえして、涙一....
「現今の少女小説について」より 著者:宮本百合子
今行われる
少女小説について私は自分の荷にあまるほどいろいろの事を考えさせられるんです。 ....
「二十一」より 著者:坂口安吾
らぬ日数の後、僕は遂に決意して、この訪問を中止してまもなく、辰夫の兄という人から
少女小説のようなセンチメンタルな手紙をもらい、辰夫は退院し、鉄道の従業員となって....
「肌の匂い」より 著者:三好十郎
、血統と育ちから來た率直さ――たいがいの事にたじろいだり惡びれたりしない強さと「
少女小説」風の感傷癖が、こぐらかつて入れ混つているらしいと言う事ぐらいの所である....