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少年
「少年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
少年の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
仲店の片側《かたがわ》。外套《がいとう》を着た男が一人《ひとり》、十二三歳の
少年と一しょにぶらぶら仲店を歩いている。
少年は父親の手を離れ、時々|玩具屋《おも....
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
さを教えたのはやはり本所の町々だった。彼はごみごみした往来に駄菓子を食って育った
少年だった。田舎は――殊に水田の多い、本所の東に開いた田舎はこう言う育ちかたをし....
「春の夜」より 著者:芥川竜之介
《まね》をしたりするはずはない。
「姐《ねえ》さん、お金をおくれよう。」
その
少年はやはり抱《だ》きついたまま、甘えるようにこう声をかけた。その声もまた不思議....
「彼」より 著者:芥川竜之介
いなかったらしい。彼は父よりもこの母に、――このどこへか再縁《さいえん》した母に
少年らしい情熱を感じていた。彼は確かある年の秋、僕の顔を見るが早いか、吃《ども》....
「年末の一日」より 著者:芥川竜之介
板葺《いたぶ》きの小屋の側に寄せかけてあった。僕はこう言う町を見た時、幾分か僕の
少年時代に抱いた師走《しわす》の心もちのよみ返るのを感じた。
僕等は少時《しば....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
た拍子《ひょうし》にやはり反射的にしたのかも知れない。今ごろはずいぶん保吉を不良
少年と思っていそうである。一そ「しまった」と思った時に無躾《ぶしつけ》を詫《わ》....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
る。ちょうど、夏川の水から生まれる黒|蜻蛉《とんぼ》の羽のような、おののきやすい
少年の心は、そのたびに新たな驚異の眸《ひとみ》を見はらずにはいられないのである。....
「少年」より 著者:芥川竜之介
すると、今度は外国語の授業料の代りに信仰を売ることを勧《すす》めるのである。殊に
少年や少女などに画本《えほん》や玩具《がんぐ》を与える傍ら、ひそかに彼等の魂を天....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
身の記憶に浸《ひた》り出した。柳盛座《りゅうせいざ》の二階の手すりには、十二三の
少年が倚《よ》りかかっている。舞台には桜の釣り枝がある。火影《ほかげ》の多い町の....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
いのを常としている。
二宮尊徳
わたしは小学校の読本の中に二宮尊徳の
少年時代の大書してあったのを覚えている。貧家に人となった尊徳は昼は農作の手伝いを....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
に挨拶《あいさつ》ぐらいはし合うようになったある十五六の中学生だった。彼は格別美
少年ではなかった。しかしどこか若木《わかぎ》に似た水々しさを具えた
少年だった。ち....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
しまったのを覚えている。 僕は今漫然と「いじめっ子」の心理を考えている。あれは
少年に現われたサアド型性欲ではないであろうか? 杉浦は僕のクラスの中でも最も白※....
「彼の長所十八」より 著者:芥川竜之介
ぬ事。 十六、手紙原稿すべて字のわかり好き事。 十七、陸海軍の術語に明き事。
少年時代軍人になる志望ありし由。 十八、正直なる事。嘘を云わぬと云う意味にあら....
「寡婦」より 著者:秋田滋
ンの領地にあった私の父の家へ来て暮しておりました。私はその頃十七でした。 この
少年サンテーズが、どんなに驚くべき早熟の子であったか、到底それは御想像もつきます....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
りに漲ぎる静寂を破る響はそれくらいのものだ。 思いおこしてみると、わたしがまだ
少年のころはじめて栗鼠射ちで手柄をたてたのは、この渓谷の片側に茂っている高い胡桃....