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「尖頂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

尖頂の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
い性質としてその足の疾き事を採用した。梵語アース(迅速)、ギリシア語のアコケー(尖頂《けんさき》)、ラテンのアクス(鍼《はり》)、アケル(迅速また鋭利また明察)....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
で拭いていた。その他のものは何の変化もなく、太陽は、湯気立っている沼や、山の高い尖頂に、依然として無慈悲に輝いていて、私は、自分の眼の前で殺人が実際に行われて、....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
そよ》ぎの中に、または、北方の灰色の空に、ドイツ平原のはるかに、石の巨体と見通し尖頂《せんちょう》の大きな塔をそばだてている、ヨハン・セバスチアンの大|伽藍《が....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
るモーゼの腕のように、大寺院の塔がそびえていた。サント・シャペル会堂の黄金彫りの尖頂《せんちょう》が、花咲ける聖《きよ》き棘《いばら》が、立ち込んだ屋並みから突....
木曽御嶽の両面」より 著者:吉江喬松
翌朝目がさめて戸外へ出て見ると、雲が晴れ上って、西の方に当って連峰の上、槍ヶ岳の尖頂は雲を突裂いて立っている。温泉の直ぐ後方からは乗鞍岳つづきの連山が、ごたごた....
釜沢行」より 著者:木暮理太郎
うに、幾重にも重り合って犇々と押し寄せているさまだ。古城の塔の如くに聳えた岩壁の尖頂は、胸から上を抜き出したまま屹として動かない。 暫くして左から大きな沢が落....
秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
、この驚く可き霜柱を生じたものと想われる。近い燕巣山は赤倉岳と下津川山との間に其尖頂を突き入れ、東面に懸る菱形の大きなガレが著しく目を惹く。頂の少し平な四郎岳は....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
らしい輝きを帯びた純白な積雲の塊が崩れては湧き崩れては湧いている間から、針木岳の尖頂だけが目ま苦しく出没する。扇沢から吹き※げられた千切れ雲が気紛れに手を伸して....