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「就く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

就くの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
年の時よりも噴火の一層活動せるを見て大いに喜んだ。 このとき何故か、急に帰途に就くこととなり、三月二十一日ネープルを出立、二十四日ローマに着、チロールからドイ....
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
鶴山房」の夜は静かだった。朝早く家を出る武夫は勿論、重吉夫婦も大抵は十時には床に就くことにしていた。その後でもまだ起きているのは九時前後から夜伽《よとぎ》をする....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
とのできるのは、ホンの少数の先覚者――つまり一般民衆の先達として、指導者の位置に就くべき、少数の先駆者のみに限られる。一体いずれの時代、いずれの国土に於ても、こ....
活人形」より 著者:泉鏡花
て、早くお藤の方をつけよ。夏とはいえど夜は更けたり。さまでに時刻|後れては、枕に就くと鶏うたわむ、一刻の価値千金と、ひたすら式を急ぐになん。さはとて下枝を引起し....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
より尺余床を高くして置いた一室と離屋の茶室の一間とに、家族十人の者は二分して寝に就く事になった。幼ないもの共は茶室へ寝るのを非常に悦んだ。そうして間もなく無心に....
浜菊」より 著者:伊藤左千夫
論真筆紛れない。夜目ながら墨色深潤大いに気に入った。此気分のよいところで早速枕に就くこととする。 強いて頭を空虚に、眼を閉じてもなかなか眠れない、地に響くよう....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
来に期し、今後いよいよ進みてこれに達せんことを目的とするをもって、旧を去りて新に就くの性あるものなり。しかるに、宗教はその真理既往に定まるをもって、旧を守るの性....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ろあり。木曜島よりここに至る海路、六百五十四マイルなり。午時帰船、ただちに進航に就く。夜に入りて、ほかの汽船と相会す。 二十九日、晴れ。風軽く波平らかなり。今....
妖怪学」より 著者:井上円了
夢を結ぶこともなしといえども、その醒覚するや、一部は早く一部は遅く、また、眠りに就くときは、視覚神経すでに眠れども、聴覚神経いまだ眠らざることあり。かくのごとく....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
し、「仁」の命令を「波」に伝うるときは識覚作用となるべきなり。例えば、人の眠りに就くに当たり、針をもってその人の足の一端を刺激するときは、必ずその足を外に転ずる....
妖怪報告」より 著者:井上円了
去る十里ほど、某官衙に至る。該地に滞留すること八日|維時、その月二十八日夜、寝に就く。忽地にして妻、手に提灯を携え、某川のそばに彷徨し、予に告げて曰く、「父、水....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
いつはずれるか知れたものじゃアない」 「それがいけなけりゃア、また例のお若い人に就くがいいや、ね」 「それがいけなけりゃア――あなた?」 「馬鹿ア言え。そんな腑....
不吉の音と学士会院の鐘」より 著者:岩村透
の法学生の目に見えた妄念の影があるのだ。真夜だという。一体あちらの人は、夜寝床に就く前になると、一般に蝋燭を燭す習わしであるのだが、当時恰度その部屋の中に、或る....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
秋霜粛殺す刀三尺 夜月凄涼たり笛一枝 天網|疎と雖ども漏得難し 閻王廟裡|擒に就く時 犬坂毛野 造次何ぞ曾て復讎を忘れん 門に倚て媚を献ず是権謀 風....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
本の平和のための福音使ともなろうとしたらしかったが、その抱負の一端だも実行の緒に就く遑がない中に思わぬ病のために帰朝すべく余儀なくされた。 二葉亭は学生時代か....