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就眠
「就眠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
就眠の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
たという安心でホッとすると疲労が来て、直ぐ床を敷いてもぐり込んだ。塾生はちゃんと
就眠時間を守っていた。が、塾長の中田は暗闇のなかで目を光らせていて、豹一の口から....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
日本人ハ武術ヲ修練スルノ国民ナリ。男子十二歳ニ至レバ総《すべ》テ剣法ヲ学ビ、夜間
就眠スル時ノ外ハ剣ヲ脱スルトイフコトナシ。而シテ眠ル時ハコレヲ枕頭ニ安置ス。ソノ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かまわずの八つ当りとなってしまいました。 こうなって来ると、衾《ふすま》の上に
就眠の体勢にこそついたが、眠れなんぞされるわけのものではない。いよいよ昂奮しきっ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しい夜具が現われる。 とこうして、兵馬はついに、その新しい夜具を豊富に打着て、
就眠の人となりました。 働いているから眠りに落つることも早い。 ....
「燃ゆる頬」より 著者:堀辰雄
えあった。 夜、三枝は誰よりも先に、二階の寝室へ行った。 寝室は毎夜、規定の
就眠時間の十時にならなければ電燈がつかなかった。それだのに彼は九時頃から寝室へ行....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
た歌だけを読まれても好し、忙しい諸氏は労働のあいま田畔汽車中電車中食後散策後架上
就眠前等々に於て、一、二首或は二、三首乃至十首ぐらいずつ読まれることもまた可能で....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
忘られないお灸《きゅう》だから、今の生活事情を十分活かして、夜はおそくも十一時に
就眠の家憲を立てて守る決心をしました。あなたはニヤニヤして、信用しないと仰云った....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
時間以上ですから無理だし、熱海、湯河原は気に合わずですから。かえって、又例の十時
就眠を実行すれば結構だと思って居ります。それに病院を出るようになれば、私のための....
「深夜は睡るに限ること」より 著者:坂口安吾
睡から目ざめると、思いだすのは昏睡以前の眠りに就くときのこと、つまり一ヶ月以前の
就眠時を昨夜のことのように思いだす。その間一ヶ月が経過しているなどゝは、どうして....
「妖怪学」より 著者:井上円了
ばしむる第二の原因は、内部の感覚すなわち腸胃等の感覚より起こること多し。例えば、
就眠の前に飲食すれば苦しき夢を結び、不消化物を食せしときもまた同じ。その他、血液....
「正義」より 著者:浜尾四郎
もしなかったのである。 翌日は昨日にまさる大雪であった。午前四時頃になって漸く
就眠した衣川柳太郎は、さまざまの夢幻におそわれつつひる頃までねてしまったのであっ....