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「局外者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

局外者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
女類」より 著者:太宰治
うとも思わない。いや、よしんば知っていたって、とやかく言う資格は僕には無い。僕は局外者だ。どだい、何も興味が無いんだ。だけど僕には、なぜだか、お前ひとりを惜しむ....
」より 著者:ゴーゴリニコライ
合いの七等官がやって来る。コワリョーフはこの男のことを中佐中佐と呼んでいた。殊に局外者の前でそう呼んだものである。あ、向こうにカルイジキンの姿も見える。これは大....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
認しようとしなかったから、遂々上演を禁止されたわけである。 禁止の本当の理由は局外者にはよく判らない。警視総監は、当局は「文学の宣伝機関ではない」とか「理屈で....
俳句の型式とその進化」より 著者:寺田寅彦
た新型式をその創成者自身が唯一絶対のものであるかのごとく固執しているのに対する、局外者の批判の態度のおのずから定まって来るであろうと思われる。 新型式中でも最....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
その方法をもたなかった。それでも問題は解決せなければならなかった。さもなくば彼は局外者となるかもしくは偽善者となるかの外はなかった。しかも彼は両者のいずれにもな....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
知力の前にあって白痴のごとく、自分を捕えんとするそれらの人々の中にあってあたかも局外者のごとくであった。けれどもそれは彼の未来に関する最も恐るべき問題であった。....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
れど、それもずっと後のことである。それまでは、幸と不幸との賭事《かけごと》の中で局外者のように平気でいる。彼らはその間に置かれた賭金でありながら、不関焉《かんせ....
学位について」より 著者:寺田寅彦
せるほど、あたかもその審査員並びにその属する学団の品位が上昇するかのごとき感じを局外者に与えるらしく思い込まれる場合もあるようである。生徒に甘い点をつける先生は....
見えざる人」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
がいった「この方が、お出かけになってから訪ねて来た人は誓って一人もございません」局外者のように皆のうしろに立って舗道の下をつつましやかに眺めていた師父ブラウンが....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
のはどう云うわけだい?……情無いことを云うじゃないか?……そりゃ僕はこの計画には局外者だし、親友の誼をもって、蔭ながら君達二人を援助して来ただけだが、……いくら....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
該地方の人がいだける想像説には、憑付説と故意説との二種ありといいて可なり。また、局外者の評するところをみるに、この両説はいずれも別に確実なる根拠を有するにあらず....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ここでその詮議立てをする必要もないのであるが、唯ここでひと言いって置きたいのは、局外者の脚本がたといいろいろの改刪を経たにしても、或る程度まで舞台の上に採用され....
」より 著者:カフカフランツ
、ビュルゲルの申し出も、彼にはほとんどなんらの印象も与えなかった。それはまったく局外者の道楽半分でやりそうなことであった。Kの招聘が行われた事情について、またこ....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
の機関雑誌として好劇家の間に歓迎せらる。この以前に『劇場新報』なるものありしが、局外者の編集とて十分に手が廻らず、久しからずして廃刊したるために、『歌舞伎新報』....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
たまま同じ路を幾度往ったり来たりしても、天勝の手品と違って米にならない。 私は局外者の位置に立って其処らをあるき廻っていた。この仕末がどう付くかと不安のようで....