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局所
「局所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
局所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春」より 著者:芥川竜之介
族や親戚や交友のことを話し合った。彼女は微笑を含んだまま、かなり尋ね悪《にく》い
局所《きょくしょ》にも巧《たくみ》に話を進めて行った。しかしその割に彼女や辰子《....
「羅生門」より 著者:芥川竜之介
――下人の考えは、何度も同じ道を低徊《ていかい》した揚句《あげく》に、やっとこの
局所へ逢着《ほうちゃく》した。しかしこの「すれば」は、いつまでたっても、結局「す....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
《は》って創口《きずぐち》を快よく慰めよ。出来得べくんば唇《くちびる》を血の出る
局所に接《つ》けて他意なきを示せ。――二十世紀に生れた人はこれだけの事を知らねば....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
カラウベシ。貴局名如何」 相手「当方局名ナシ。日本人。仮設局ナリ。貴局名如何。貴
局所在如何」 僕「当方局名JIZZ。所在東京市。実験局。W大学生Y――貴
局所在、....
「食魔」より 著者:岡本かの子
相手になれると同時に、その話振りは思わず熱意をもって蛍雪を乗り出させるほど、話の
局所局所に、逆説的な弾機を仕掛けて、相手の気分にバウンドをつけた。中でも食味につ....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
新聞は、婦人を裸体にして云うに忍びざる惨酷な嬲り方の後、虐殺した、と書いた。娘は
局所に棒を突きこまれ、腕の骨を棍棒で叩き折られ、両眼をくりぬかれた。と書いた。 ....
「闘争」より 著者:小酒井不木
、北沢事件の再鑑定は僕が引受けることゝなった。僕等の教室では、たとい鑑定の事項が
局所的のものでも、必ず全身を精密に解剖することになって居るので、その日直ちに注意....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
だから、Kさんにも診てもらったというなら、二人でやって上げてもいいですね。」 「
局所麻酔か何かですの?」 「さあね。五分か十分|貴女が我慢できれば、それにも及ば....
「独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
うのは、直径三メートルばかりの丈夫なる金属球でありまして、中に一人の人間が入り、
局所照明灯により、前方の機雷や防潜網を避けながら歩行機械により海底を歩行出来る仕....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
限りなく並んでいるのを発見するだろう。哲学方法のこうした名づけ方は、歴史上一定の
局所的な理由から云って必要な場合もあるのだが、哲学の方法を論理という骨髄から大綱....
「理想の女」より 著者:豊島与志雄
た。その上、異性をよく知ってる私の眼は、青春期の童貞の夢幻的な眼よりも、相手の各
局所を評価するのに鋭利だった。それだけにまた、私の眼には享楽的な実感が濃く裏付け....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
だ。
七 上|機嫌《きげん》のナポレオン
皇帝は病気にかかっていて馬上では
局所に苦痛を感じて困難ではあったが、かつてその日ほど上機嫌《じょうきげん》なこと....
「本困坊・呉清源十番碁観戦記」より 著者:坂口安吾
上 対局前夜、夕方六時、対
局所の小石川もみじ旅館に両棋士、僕、三人集合、宿泊のはずであった。翌日の対局開始....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
よ。見てやらなきや、いけないわよ」 陰毛がなかつた。すきとほる青白さが美しい。
局所を中心にして腹部と股に蜘蛛の巣がイレズミされてゐる。腹には揚羽蝶と木の葉がひ....
「地球の円い話」より 著者:中谷宇吉郎
密接な関係があるのである。重力をこの程度に精密に測ると、地球の正確な形と同時に、
局所的に地殻内に質量が平均値よりも過剰または不足している所があるのが探査されるの....