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局部的
「局部的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
局部的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第五氷河期」より 著者:海野十三
って、気温は、さらに低下していくのではないか」 「そんなことはないだろう。噴火は
局部的だ。そして、噴出物の灰は、今もどんどん落下して、地上に堆積しつつある。だか....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
たまま、温気を籠らせ、界隈一面の青蘆の洲はところどころ弱々しく戦いている。ほんの
局部的な風である。大たい鬱結した暑気の天地だ。荒川放水路が北方から東南へ向けまず....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
は人間に憑って小手先きの仕事をするのが何より得意だと申すことでございます。偶には
局部的の風位は起せても、大きな自然現象は大抵皆竜神さんの受持にかかり、とても天狗....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
べきで、一字一句の末に捕えらるれば、到底真理を掴むことはできない。全体と交渉なき
局部的の意見は、筆者の思想を窺うのには役立つが、われ等の信仰問題とは没交捗である....
「臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
が手を下すに至った荒療治の計画の大部分は彼の頭の産み出したものであり、自分はただ
局部的に意見を与えたに過ぎないのだ。我々は何人かの鉄道勤務員の買収もした。その中....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
行く。熱海には、中心街の雑音を遠く離れた静かな旅館がいくつもあるのだ。街の中心は
局部的にいくら雑音が多くても構わない。むしろ
局部的に、雑音を中心街に集中するのが....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
なんだが、あの少女の履くポックリの前底部を一寸思い出させる様なこの靴跡の前の部の
局部的な強い窪み方――。等々の総合的な推理からして、僕はこの靴を、一種の木靴――....
「石塀幽霊」より 著者:大阪圭吉
」喬介が云った。「つまりひとつの空気反射だね。温度の相違などに依って空気の密度が
局部的に変った場合、光線が彎曲して思いがけない異常な方向に物の像を見る事があるね....
「戯曲復興の兆」より 著者:岸田国士
が戦後の文学界にも、演劇に対する一種の関心、久しく打ち絶えていた戯曲への興味が、
局部的にではあるが、そろそろ眼ざめかけた気配が感じられる。 私は必ずしもこの原....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
む、必要ならざるものに改革は望み得られない。我々は、鎌や、鋤や、鍬や、その農具の
局部的改良進歩も必要であるかもしれないが、機械的農作が行わるるならば、それが増産....
「外務大臣の死」より 著者:小酒井不木
双肩にかかっているので、さすがに興奮の色をその顔に浮べていた。 三
局部的解剖の結果、外相の心臓から一個のピストルの弾丸が取り出された。その弾丸はア....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
しばらく手にとって眺めて居たものは古着払下げの勧誘広告だ。夫人の感情はこれに少し
局部的の衝撃をうけた。 ――失礼な――だがためしに売って見ようか――だが――。....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
洪水について色々の噂が立った。大阪市全体に降った雨なら不思議でもないが、あまりに
局部的に洪水が出たので測候所もわからないと言う。 夜警も知らないと言うし、巡査....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
熱は下ったようだが、腹の工合がどうもよくない。」 「西洋の薬はそうしたものだよ。
局部的なんだからね。利くには利くんだが、何かの反応が外へ禍する。いわゆる全科的じ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
線が逐次縦深を増して来るに従い、会戦指揮の方針は自然第二線決戦主義となって来た。
局部的戦闘では奇襲に依り第一線決戦的に指導せらるる事もちろんであるが、それだけで....