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居る
「居る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
居るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
の姿が見えた。それが袴の裾ばかりか、よう見るに従って、肩にも居《お》れば、胸にも
居る。中には黒髪の中にいて、えせ笑うらしいものもあった。――」
「と仰有っただけ....
「影」より 著者:芥川竜之介
ました。それでもあの通り気が違う所か、御用の暇には私へ小言《こごと》ばかり申して
居るじゃございませんか。」
老女は紅茶の盆《ぼん》を擡《もた》げながら、子供を....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
上げて、しまいには、じっと斉広の顔を見つめ出した。こう云う種類の人間のみが持って
居る、一種の愛嬌《あいきょう》をたたえながら、蛇が物を狙うような眼で見つめたので....
「竜」より 著者:芥川竜之介
負わせた虫の垂衣《たれぎぬ》の女が一人、市女笠《いちめがさ》の下から建札を読んで
居るのでございます。そこで恵印は大事をとって、一生懸命笑を噛み殺しながら、自分も....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
思って居《い》るのでございまする。云わばわたくしの心の秤《はかり》は数馬に傾いて
居るのでございまする。わたくしはこの心の秤《はかり》を平《たい》らに致したい一心....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
見る数を加え出した。と同時に騒《さわ》がしい叫び声も、いつか憎悪を孕《はら》んで
居る険悪な調子を帯び始めた。
「火つけを殺せ。」
「盗人《ぬすびと》を殺せ。」
....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
られる。ではなぜその話を信じないのか? 幽霊などを見る者は迷信に囚《とら》われて
居るからである。ではなぜ迷信に捉われているのか? 幽霊などを見るからである。こう....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
ふと泰さんが気がつくと、燻《いぶ》し鮭《さけ》の小皿と一しょに、新蔵の膳に載って
居るコップがもう泡の消えた黒麦酒をなみなみと湛えたまま、口もつけずに置いてありま....
「『聖書』の権威」より 著者:有島武郎
容は畢竟凡ての芸術以上に私を動かします。芸術と宗教とを併説する私の態度が間違って
居るのか、聖書を一箇の芸術とのみ見得ない私が間違って
居るのか私は知りません。(大正五年十月)....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
とを、めまぐるしい迄にあざやかに染めて、其の総てを真夏の光が、押し包む様に射して
居る。丁度昼弁当時で太陽は最頂、物の影が煎りつく様に小さく濃く、それを見てすらぎ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
十八日の所掲) カムミンスの他の自動書記は是迄四五種ある。其文体は各々相違して
居る。又彼の自著小説があるが、是は全く右数種の自動書記と相違している。心霊科学に....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
啓示 第十一章 審神の要訣 解説 近代の霊媒中、嶄然一頭地を抽いて
居るのは、何と言ってもステーントン・モーゼスで、その手に成れる自動書記の産物『霊....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
るともなく謡うともなくうめきながら欄干を撫でつつ歩むともなく彳むともなく立戻おり
居るに、往来の人はいぶかしみ、しばしば見かえりて何か詞をかけんとして思いかえして....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
る人たちは、非常にわれわれを歓迎してくれた。日本を非常に理解して呉れる様になって
居る。 先日尾崎行雄氏がアメリカ上院で歓迎された記事を見たが、我々議員団も南カ....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
の話によれば、今では店の組織も変り、海外へ紙を輸出するのにもいろいろ計画を立てて
居るらしい。 「この辺もすっかり変っていますか?」 「昔からある店もありますけれ....