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「屋号〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

屋号の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
放浪」より 著者:織田作之助
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夫婦善哉」より 著者:織田作之助
。誰が鐚《びた》一文でも無心するもんか」 お互いの名を一字ずつとって「蝶柳」と屋号をつけ、いよいよ開店することになった。まだ暑さが去っていなかったこととて思い....
電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
金で買えない娯しみであったのだ。 陽吉の行きつけの風呂は、ちゃんと向井湯という屋号があった。が、近頃|大流行の電気風呂を取りつけてあるところから、一般に電気風....
わが町」より 著者:織田作之助
身の工合、商売のやり口を覚えた。 そして、お互いの名を一字ずつ取って「蝶柳」と屋号をつけ、いよいよ開店することになった。 まだ暑さの去っていなかった頃とて、....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
ある。 吉野、高橋、清川、槙葉。寝物語や、美濃、近江。ここにあわれを留めたのは屋号にされた遊女達。……ちょっと柳が一本あれば滅びた白昼の廓に斉しい。が、夜寒の....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
かがです。」 途中で見た上阪の中途に、ばりばりと月に凍てた廻縁の総硝子。紅色の屋号の電燈が怪しき流星のごとき光を放つ。峰から見透しに高い四階は落着かない。 「....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
を、月の劇場の木戸口ぐらいな心得違いをしていた私たちは、幟や万燈には及ばずとも、屋号をかいた弓張提灯で、へい、茗荷屋でございます、旅店の案内者ぐらいは出ていよう....
第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
増の女中で。 二月ばかり給金の借のあるのが、同じく三月ほど滞った、差配で借りた屋号の黒い提灯を袖に引着けて待設ける。が、この提灯を貸したほどなら、夜中に店立て....
山の湯雑記」より 著者:折口信夫
開通したばかりの鉄道線が、越後へ通って居る。米阪線と言うので、名は何だか小商人の屋号のようである。私はほんの此少し前に、此汽車で越後境へ這入って見た。新潟県へ這....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
花柳界と称せられているマレー・ストリートの日本人町へ自動車を向けさせて、東京式の屋号を付けてある或る料理店へわたしを誘い込んだのであった。 いろいろの贅沢をい....
神経」より 著者:織田作之助
市電で戎橋まで行った。 戎橋の停留所から難波までの通りは、両側に闇商人が並び、屋号に馴染みのないバラックの飲食店が建ち、いつの間にか闇市場になっていた。雑閙に....
棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
として生きているから、棲霞軒としたらどうか」 そういう訳で栖鳳先生が命名された屋号である。これは支那風の人物とか、大作の支那風画を描き年号を入れたり改まった時....
式部小路」より 著者:泉鏡花
から、さてもしばらくになった。 「じゃ、お内のお嬢さんは柳屋さんというんですね、屋号ですね、お門札の山下お賤さんというのが、では御本名で。」 「いいえさ、そりゃ....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
椿岳及び寒月が淡島と名乗るは維新の新政に方って町人もまた苗字を戸籍に登録した時、屋号の淡島屋が世間に通りがイイというので淡島と改称したので、本姓は服部であった。....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
った私はうなずくことさえ忘れている有様である。 奉公先として連れて行かれたのは屋号を座古清という川西家。川西家は当時すでに一に小曾根、二に座古清といわれるほど....