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「屋敷方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

屋敷方の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
《あらおたじまのかみさま》のお供押《ともお》しか何かを勤めたことがあるそうで、お屋敷方の案内に明るいのは、そのせいだそうでございます。引き廻しを見たものの話を聞....
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
の表現に適合性をもっている。 なお「いき」なものとしては抜き衣紋が江戸時代から屋敷方以外で一般に流行した。襟足《えりあし》を見せるところに媚態がある。喜田川守....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
うも町人らしいが……」 「左様でございます」と、半七はうなずいた。「どうしても御屋敷方じゃございません。それから恐れ入りますが、この死骸の落ちていた大屋根のあた....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
しが背負わされました。役目だから仕方が無いようなものの、町方《まちかた》と違って屋敷方の詮議は面倒で困ります、町屋《まちや》ならば遠慮なしに踏み込んで詮議も出来....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。年は二十一だ」 「そこで旦那。いかがでしょう」と、半七は笑いながら云った。「お屋敷方の内輪のことに、わたくしどもが首を突っ込んじゃあ悪うございますが、いっそこ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
治兵衛は半七の問いに対して、伊豆屋は四谷坂町に五代も暖簾をかけている旧い店で、屋敷方の得意さきも多く、地所家作も相当に持っていて身上も悪くない。主人の長四郎は....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
姓は馬籠へも来て詰めていた。町人四分、武家六分と言われる江戸もあとに見捨てて来た屋敷方の人々は、住み慣れた町々の方の財界の混乱を顧みるいとまもないようであった。....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
同様にこもり暮らした江戸から手足の鎖を解かれたようにして、歓呼の声を揚げて行った屋敷方の人々だ。それらの御隠居、奥方、若様、女中衆なぞが江戸をにぎわそうとして、....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
すところに任せるであろう、との意味のことが諭してあったともいう。 もはや、江戸屋敷方の避難者は在国をさして、追い追いと東海道方面にも入り込むとのうわさがある。....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
方で客の席へ出たのでなかったことだ。 元禄二年五月二十一日の町触に、この踊子の屋敷方はいうに及ばず、いずれへも出入法度たるべく取締られたのは、全く私娼を営んで....
深川女房」より 著者:小栗風葉
だ二年ばかりにもならぬのであるが、近ごろメッキリ得意も附いて、近辺の大店向きやお屋敷方へも手広く出入りをするので、町内の同業者からはとんだ商売|敵にされて、何の....
私本太平記」より 著者:吉川英治
の兵は、朝討ちの奇功をあげないうちに、取りまかれてしまった。 これに気づいた今屋敷方面の足利|直義は、 「大隅を討たすな」 と、急に、助けの兵を突貫させた。....
特殊部落の言語」より 著者:喜田貞吉
が生存して、ここに江戸言葉というものが出来た。しかし一と口に江戸といううちにも、屋敷方には屋敷言葉、職人仲間には職人言葉、相撲取りには相撲取り言葉、吉原には吉原....