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屋根裏部屋
「屋根裏部屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
屋根裏部屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「モルグ街の殺人事件」より 著者:佐々木直次郎
ゅう残るくまなく丹念に捜索された。煙突のなかは『煙突掃除器』で上げ下げした。家は
屋根裏部屋(マンサルド)のある四階建であった。屋根の引窓はきわめて固く釘《くぎ》....
「道標」より 著者:宮本百合子
をよけいにいらだたしくしているらしかった。
ヴォージラールのホテル・ガリックの
屋根裏部屋の露台に出て、パリの夜空に明滅するエッフェル塔のイルミネーションを眺め....
「バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
よって殆ど陶酔的に亢奮したらしく見える。二年前彼が二十の時、レディギェール通りの
屋根裏部屋から愛する妹のロオルに切々と訴えた二つの希望「有名になって、愛されたい....
「マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
。 当時、市場の建築工事場の若い事務員をしていたゴーリキイと同じニージニの或る
屋根裏部屋を借りてエフレイノフが住んでいた。ゴーリキイの天質と驚くべき読書慾とが....
「キュリー夫人」より 著者:宮本百合子
って屈しなかった彼女の不撓さ、さらに溯《さかのぼ》ってピエールに会う前後、パリの
屋根裏部屋で火の気もなしに勉強していた女学生の熱誠が、髪の白くなりかかっている四....
「キュリー夫人の命の焔」より 著者:宮本百合子
学生となってからのマリヤが、エレヴェータアなどありっこない七階のてっぺんのひどい
屋根裏部屋で、時には疲労と空腹とから卒倒するような経験をしながら、物理学と数学と....
「卜居」より 著者:堀辰雄
絵なんぞの入った額縁がいくつか裏を向けて埃まみれのまま壁に立てかけてあった小さな
屋根裏部屋となのだ。いくら女房持ちになったって、こんな風な一向変らない私を知って....
「小公女」より 著者:菊池寛
て、大喧嘩をした末、一羽はそこから逐いたてられてしまいました。隣家は空家なので、
屋根裏部屋の窓も閉っていました。 「あそこにも誰かが住んでいてくれるといい、と私....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
てないのであった。 遂に、階段のてっぺんに達し、彼等は三度目に立ち止った。が、
屋根裏部屋の階まで行くには、今までよりももっと勾配の急な、幅の狭い、もう一つ上の....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
は大家族主義で有名な白川郷の農家の屋根が急傾斜なのとアベコベで、白川郷の屋根だと
屋根裏部屋が前後にしか採光でぎないが、タクアン石をのッけた屋根のゆるやかな新農家....
「家長の心配」より 著者:カフカフランツ
ドラデクはひどく動きやすくて、つかまえることができないものだからだ。 それは、
屋根裏部屋や建物の階段部や廊下や玄関などに転々としてとどまる。ときどき、何カ月も....
「城」より 著者:カフカフランツ
からKは亭主といっしょに出ていった。この小さな家にはKのためといってもただ小さな
屋根裏部屋が用意できるだけであり、それさえもいろいろな困難があった。というのは、....
「審判」より 著者:カフカフランツ
――今でも客を招き入れ、彼らと折衝をせねばならぬのだろうか? 訴訟が進行し、あの
屋根裏部屋では裁判所の役人たちがこの訴訟の文書をめぐって集まっているのに、銀行の....