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「屑糸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

屑糸の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
貧しき人々の群」より 著者:宮本百合子
けでズルズルと下った合せ目からは、細い脛《すね》がのぞいている。 延びたなりで屑糸のような髪には、木の葉や藁切れがブラ下り、下瞼に半円の袋が下って、青白い大き....
討論に即しての感想」より 著者:宮本百合子
ようなものが多くて、熱心に、理性的な発展的文学の方向をさぐっていた人々は、まるで屑糸の中から使える糸をぬき出して縫物をするように、銘々の生長をおしてきています。....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
学機械を輸入しようという志を立てたいっぷう変った人物。 ちょうど、話題は横浜の屑糸取引《くずいととりひき》の禁制に移ったところだったので、いきおい佐原屋の噂に....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
松と顎十郎が、踏みこんで行くと、伏鐘重三郎は、松坂木綿《まつざかもめん》の着物に屑糸織《くずいとおり》の角帯《かくおび》という、ひどく実直な身なりで長火鉢に鯨鍋....
鴻ノ巣女房」より 著者:矢田津世子
軒一軒で口上だからと、捨吉は不機嫌だった。玄関に上りこむなり荷をひろげて、山繭の屑糸からとれた丈夫な絹綿だと云い、足でふんづけたり手綱によじってみせたりして、「....
京都の朝市」より 著者:柳宗悦
、こんな着物ばかりではない。私は沢山の裂織(一名「ぼろ織」とも云われるもの)や、屑糸織(一名「やたら縞」と呼ばれるもの)などを買い集めた。それが汚れたままで売ら....