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屯所
「屯所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
屯所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
この二つの品を見て、ただちに水死人と断じたのはさすがです。 「だれか一騎、すぐに
屯所《とんしょ》へ飛べッ」 「心得た。手はずは?」 「厳秘第一、こっそりお組頭《....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
のを防ぐために、五街道《ごかいどう》への出入り口出入り口に、浪人改めの隠し目付け
屯所《とんしょ》なるものを秘密に設け、すなわち、東海道口は品川の宿、甲州街道口は....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
りまえでしょう。しかし女には限りません。男だって切られることがありました。歩兵|
屯所《とんじょ》の一件なぞがそうです。なにしろ十一人も次から次へと切られたのです....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
と、欠伸をして変に笑った。それが一人の巡警の眼にとまった。 そこで、葬列が村の
屯所の前にさしかゝった時、状態が急に変化した。棺車は停止を命じられた。 銃と剣....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
くなって、その年の四月以来江戸市中に置かれたという邏卒が組の印しを腰につけながら
屯所から回って来た。それすら十一屋の隠居のように町に居住するものから言わせれば、....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
住むという大城に導かれた。百人番というところがあって、そこが将軍居城の護衛兵の大
屯所になっていた。一行は命令によってその番所で待った。城内の大官会議が終わり次第....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
査だ。ちょうど多吉は不在の時であったので、お隅が出て挨拶すると、その巡査は区内の
屯所のものであるが、東京裁判所からの通知を伝えに来たことを告げ、青山半蔵がここの....
「火事教育」より 著者:寺田寅彦
ィエイ、リ、ドゥイモーク、 右の訳。これもいいかげんである。 市場の辻の 消防|
屯所 夜でも昼でも 火の見で見張り ぐるぐる見回る 北は……… 南は……....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
ねえ」 巡「じゃアから分らぬ事を云わんで派出へ参れ」 市「派出てえ何処え」 巡「
屯所へ参れ」 市「
屯所たってお屯様へ呼ばれる私罪はなえ」 巡「分らん奴であるぞ、....
「静岡地震被害見学記」より 著者:寺田寅彦
かけて被害の最もひどい区域は通行止で公務以外の見物人の通行を止めていた。救護隊の
屯所なども出来て白衣の天使や警官が往来し何となく物々しい気分が漂っていた。 山....
「ベルリン大学」より 著者:寺田寅彦
る。それを左へ曲るとウンテルデンリンデンですぐ右側の角がツォイクハウス、次が番兵
屯所、その次が大学である。物々しい番兵の交代はベルリン名物の一つであったが、実際....
「甲州鎮撫隊」より 著者:国枝史郎
妾は、総司様の女房でございます」って) そのお千代が、下総流山の、近藤勇たちの
屯所の門前へ姿を現わしたのは、四月三日のことであった。近藤勇や土方歳三などが、脱....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
事よりも一層道楽半分にやったのだが」と書いている。 大戦中ターリングは軍隊の駐
屯所となった。ある時はツェペリンの焼け落ちるのが見えたり、西部戦線の砲声が聞こえ....
「夢のお七」より 著者:岡本綺堂
立って、上野広小路の雁鍋へあがった。この頃は世の中がおだやかでない。殊に彰義隊の
屯所の上野界隈は、昼でも悠々と飯を食っている客は少かった。四人は広い二階を我物顔....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
と庄亮が驚く。 だが、ビールの一、二本がすぐと抜かれた。 いわゆる後家さんの
屯所であろう。それらしい二、三軒が向いあいに、その新聞紙貼りの二階の壁までが露わ....