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山小屋
「山小屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
山小屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「単独行」より 著者:加藤文太郎
かり、すぐにこれを登って温泉へきてみると人がいない。仕方がないから引返して途中の
山小屋に泊めてもらった。この日は白山祭でたいていの小屋の人は村へ下山していたが、....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
障子に映る燈火を見た時の私達の喜びは譬えようもなかった。私達は漸くのことで清水の
山小屋に辿り着いた。 小屋の番人はまだ月明りの中で何か取片付けて働いている様子....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
い、かたくなさからであろうか。 それはさておき、山姫山の頂上にある陸地測量隊の
山小屋に一夜をあかすことになった、戸倉老人と春木、牛丸の二少年は、それから間もな....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
、数人の友人と連れ立って、日本アルプスを踏破した。 三千六百〇三尺、奥穂高の登
山小屋で、愉快に一夜を明かすことになった。 案内の強力は佐平と云って、相当老年....
「氷河期の怪人」より 著者:海野十三
、何一つ見えない大雪谿が、はるか下の方へのびている。向いの山も、まっ白であって、
山小屋はもちろん、石室らしいものさえ見えなかった。そうでもあろう。ここはよほどの....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
、浮世のうらを、古河銅山の書記になって、二年ばかり、子まで出来たが、気の毒にも、
山小屋、飯場のパパは、煩ってなくなった。 お妻は石炭|屑で黒くなり、枝炭のごと....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
私たちのその村に住んでいる期間だけのちょッとした交遊がはじまり、そして一夏、彼の
山小屋をかりるようなことにもなった。 小学校の先生というものは、父兄の襲撃に手....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
いらしく、じき治ってしまう。山腹の畑の方にも小屋をつくって、忙しくなるとオタツは
山小屋にこもったが、留守番のカモ七は朝と夕方山へ食べ物を運ぶついでに、トリイレの....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
ッとのぞくと、そこは、サロンらしく壁に薪をくべるらしい大きい炉が切ってあり、中は
山小屋らしく作られており、腰の低い窓が、いくつか開いている。 その一つの窓を開....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
バスを走らせた。山中湖畔の清渓寮は日本青年館の分館で、全国の青年に親しまれている
山小屋風な建物である。ここに旅装をとくと、朝倉先生はみんなに言った。 「自然に親....
「光は影を」より 著者:岸田国士
も結婚という形式で二人が同棲することを拒みつゞける小萩を、ともかく療養所からこの
山小屋へ連れて来ることであつた。 彼女は、しつこく念を押して言うのである。 ....
「冬の鰍」より 著者:佐藤垢石
写生図さえ残している。今ではわが国の学者によって、一層種類が増したことであろう。
山小屋の囲炉裏に、串に刺した鰍を立てならべ榾火で気長に烙って、山椒醤油で食べるの....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
いては、如何に粟や稗の飯でも、よく食べられたものだと感心する。 十四
山小屋の秋の一夜。私はツルゲネフの『猟人日記』を思いうかべつつ、再び遭うことの難....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
、少々下れば、穂高仙人、嘉門次の住居、方二|間余、屋根・四壁等皆板張り、この辺の
山小屋としてはかなりの作り、檐端に近き小畠の大根は、立派に出来ている、東は宮川池....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
木挽の職人と何か喧嘩をした結果、同じく気の早い職人は「どうでも勝手にしろ。」と、
山小屋に重蔵一人を置去りにして帰って了った。而も其処には伐倒された杉や山毛欅の材....