»
山崩れ
「山崩れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
山崩れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
抜けた岩ごと泥が堆かった。 「沼はこの先でがんす。」 と正吉は前へ立った。……
山崩れで、ここに路の切れたのも、何となく浮世を隔てた、意味ありげにぞ頷かるる。 ....
「山吹」より 著者:泉鏡花
念願を申出でまして、磔柱の罪人が引廻しの状をさせて頂き、路傍ながら隠場所の、この
山崩れの窪溜へ参りまして、お難有い責折檻、苛責を頂いた儀でござります。……旦那様....
「第五氷河期」より 著者:海野十三
めし全国的に、たいへんな被害が生じていることであろう。 火災、海嘯《つなみ》、
山崩れ、食糧問題、治安問題などが、いたるところに起っているのであろう。日本全国が....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
白の野菊、うす紫の松虫草などとりどりに美しい。上湯島の少し手前から河原に下りる、
山崩れの跡が幾カ所かあった。道は平ではない。早川の水が堰かれて淵を成すところ、激....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
太夫の家は単に黒屋敷跡という名を残すばかりで、とうの昔にほろびました。龍馬の池も
山崩れや出水のためにいくたびかその形をかえて、今では昔の半分にも足らないほどに小....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
る。道は少しも険阻ではないが、ただ連日の大雨《たいう》のため諸所《ところどころ》
山崩れがあって、時々頭上の断崖からは、土石がバラバラと一行の前後に落ちてくるには....
「わが町」より 著者:織田作之助
ィートの絶壁をジグザグによじ登りながら作業しなければならず、スコールが来ると忽ち
山崩れや地滑りが起って、谷底の岩の上へ家守のようにたたき潰された。風土病の危険は....
「わが町」より 著者:織田作之助
腹五千|呎の絶壁をジグザグに登りながら作業しなければならず、スコールが来ると忽ち
山崩れや地滑りが起って、谷底の岩の上へ家守のようにたたき潰された。風土病の危険は....
「運命」より 著者:幸田露伴
たまいぬ。太孫|猶齢若く、子澄未だ世に老いず、片時の談、七国の論、何ぞ図らん他日
山崩れ海|湧くの大事を生ぜんとは。 太祖の病は洪武三十一年五月に起りて、同閏五....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
で挿木にしてしまった。 急な登りが四、五町も続いたかと思う中に谷が浅くなって、
山崩れのした跡の急斜面に突き当る。左に水の流れ落ちた痕らしいものはあるが、谷とい....
「頭蓋骨の秘密」より 著者:小酒井不木
。 今日からちょうど五日前、△△県××村の付近の山奥で、先年関東の大地震の際、
山崩れのあったところを、二人の農夫が掘りかえしていると、一本の松の木の根元から、....
「瀞」より 著者:佐藤垢石
だ。 ところが、大井川の上流地方、つまり赤石山脈の南面に連日大雷雨が続いたため
山崩れが起こり、川は灰白色に濁って釣りの条件がよろしくない。それでも、せっかくこ....
「ミミズ酒と美女」より 著者:佐藤垢石
る。日本にも素晴らしく大きいのがいた。倭漢三才図絵には、丹波国遠坂村に大風雨の後
山崩れあり大蚯蚓を出す。一つは一丈五尺、一は九尺五寸と書いてある。支那にも大きな....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
谷間で水彩画を作ったこともあった。学校の体操教師の話によると、ずっと昔、恐るべき
山崩れのあった時、浅間の方から押寄せて来た水がこういう変化のある地勢を造ったとか....
「服装に就いて」より 著者:太宰治
したが、バスは河口湖を過ぎて二十分くらい峠をのぼりはじめたと思うと、既に恐ろしい
山崩れの個所に逢着《ほうちゃく》し、乗客十五人が、おのおの尻端折《しりはしょ》り....