山師[語句情報] »
山師
「山師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
山師の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
もないことで、一種の杞憂に過ぎなかった。かれはやはり初めに云ったような、偽公家の
山師であった。その
山師におびやかされて、すぐに疑惑と不安の眼を向けるのを見ても、....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
り。目下、彼我の空軍並に機械軍の間に、激烈なる戦闘を交えつつあり。就中、右翼|竜
山師団は一時苦戦に陥りたるも、左翼|仙台師団の急遽救援砲撃により、危機を脱するこ....
「地球盗難」より 著者:海野十三
ではなかった。しかもこの弱点に賛成して、大隅学士の名声がだんだん地に堕ち、彼を大
山師と呼ぶ者が殖えてきたことは、いくら学非連中が泥合戦を好むとはいえ、なんという....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
その歯をあらわすであろう。世間で、人間は十で禽獣、二十で発狂、三十で失敗、四十で
山師、五十で罪人といっている。たぶん人間はいつまでも禽獣を脱しないから罪人となる....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ろうと内々睨んでいると、案の通り、こんな事になりました。こうなったら遠慮はねえ、
山師坊主を片っぱしから引き挙げて泥を吐かせましょうか」 「そう手っ取り早くも行か....
「火星探険」より 著者:海野十三
悪くいう者は、デニー博士は火星探険などと出来もしない計画をふりまわして金を集める
山師だ、なんていっていますぜ」 「
山師? とんでもない下等なことをいう仁があるも....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
まで、年輩も相応、女房持なども交った。中には政治家の半端もあるし、実業家の下積、
山師も居たし、真面目に巡査になろうかというのもあった。 そこで、宗吉が当時寝泊....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
。下らない人格の所有者に、立派な神霊の感応するようなことは絶対にない。世人断じて
山師的宗教家の口車などに乗って、迷信家の仲間入りをしてはならない。 『悪霊の存在....
「女侠伝」より 著者:岡本綺堂
、その娘が殺したのか。」と、わたしは少し意外らしく訊いた。「たとい李という奴が大
山師であろうとも、崔にとっては恩人じゃないか。」 「もちろん恩人には相違ないが、....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
というものは甘いものである。 彼等は小説家というものが宗教家や教育家や政治家や
山師にも劣らぬ大嘘つきであることを、ややもすれば忘れるのである。いくたびか一杯く....
「大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
、勝手の違う感じだ。何か大阪に見はなされた感じなのだ。追ん出てしまった古女房が鉱
山師か土木建築師の妾に収まって、へんに威勢よく、取りつく島もないくらい幅を利かし....
「迷信解」より 著者:井上円了
な大妖怪となりて、世間より歓迎せらるるに至るであろう。これに加うるに、宗教家中の
山師連は、愚民|瞞着の手段として天狗を利用し、ますます奇怪に奇怪をつけ加うること....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
あるが、なんといっても川上音二郎を第一の元勲に推さなければならない。かれは一面に
山師であると呼ばれながらも、自分の事業を発展させるためには、実に懸命の努力を試み....
「金山揷話」より 著者:大鹿卓
の人物だね」 と、私も苦笑するよりほかはなかった。 「しかしこういう古い型の鉱
山師は、もう通用しなくなったね。しっかりした技術的な腕もあり、度胸もあって、堅実....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
その一人。仕入先に借金があるのも『たいしたこたぁない』と笑い飛ばし、居候どもと鉱
山師の弟である英組の広沢を引きつれて、金鉱を見つけに満州奥地へ飛び出したのである....