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「山水画〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

山水画の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
行人」より 著者:夏目漱石
いらっしゃる通りですし、それにね、あのお重がまた不思議と、花や木が好きで、今じゃ山水画などを見ると感に堪《た》えたような顔をして時々眺めている事がありますよ」 ....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
げぬかい。」 紫玉は我知らず衣紋が締った。……称えかたは相応わぬにもせよ、拙な山水画の裡の隠者めいた老人までが、確か自分を知っている。 心着けば、正面神棚の....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
本絵においてもそうであるが、それらの題材のみを描いた絵に対して特別な名称、例えば山水画、花鳥画といったようなものがなかったように思う。 西洋ではナチュールモル....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
も煙草盆を持って鼻の先へつるし上げました。 南条力は横の方を向いて、壁にかけた山水画をながめながめ、しきりに頬ひげを撫でている。山崎は煙草吸いだが、南条は煙草....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
生はすなわち自然で、自然より大いなる産物はありませんからな――いけません、西洋の山水画というものも、うす物を通して見るには見ましたが、それは支那のものとは比較に....
源氏物語」より 著者:紫式部
んで筆力も雄健に描き流した物は価値が高いように見えるが、今度は皆紙絵であるから、山水画の豊かに描かれた大作などとは違って、凡庸な者に思われている今の若い絵師も昔....
リギ山上の一夜」より 著者:斎藤茂吉
も、やはり根ざすところがあるのである。 紅い木の実が固まって見えていた。東洋の山水画家が人頭よりも大きい紅い丸を幾つも木の枝に画いているのにも、自然写生に根ざ....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
次第に背景を綿密ならしめ、河流、庭園、海浜等の風景を描き出《いだ》しぬ。これらの山水画的|後景《こうけい》は清長歌麿に及びて益※進歩し、遂に北斎広重に至つて純然....
明治懐顧」より 著者:上村松園
絵を描いていられました。ひくい大きな机に唐紙の連落ちをひろげ、焼墨もあたらずに、山水画を描いていられましたが、三分の一くらいかけると、墨がかわかないので、唐紙の....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
うな歌になると、あきらかに風景のとらえ方が写実的ではなくなっていて、当時の屏風の山水画などの構図にたよったまとめ方なのである。 なごの海の霞の間より眺むれば入日....