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山顛
「山顛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
山顛の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
シー城の持主であられたメントール侯にね」 白木は、ステッキの先をあげ、はるかの
山顛にどっしりと腰をおちつけているゼルシー城塞を指した。 「まあ、あの侯爵さまと....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
れる模様であります」 杉内アナウンサーの声は、ぱたりと、杜断れた。 愛宕山の
山顛には、闇がいよいよ濃くなって来た。月のない空には、三つ四つの星が、高い夜の空....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
ていた。 天応元年七月六日。富士山下及、木葉|凋落。 延暦十九年六月六日。富士|
山顛自焼。 延暦二十一年正月八日。昼夜|炬燎、砂礫如。 貞観六年五月二十五日。大....
「名人伝」より 著者:中島敦
つけ、危巌《きがん》を攀じ桟道《さんどう》を渡って、一月の後に彼はようやく目指す
山顛《さんてん》に辿《たど》りつく。 気負い立つ紀昌を迎《むか》えたのは、羊の....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
頂上を踏んだと思う途端に、彼は意志の弦もぷつんと切れたように倒れてしまったのだ。
山顛の風はたえまもなく彼の背へ小石を浴びせた。 ――そうして刻々、無我無性のさ....