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岡引
「岡引〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
岡引の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
ら、身体を遮りたそうに、下塗の本体、しきりに手を振る。…… 「可いかね、ちょいと
岡引ッて、身軽な、小意気な処を勤めるんだ。このお前、しっきりなし火沙汰の中さ。お....
「くろがね天狗」より 著者:海野十三
師走三日
岡引虎松は、師走の三日をことのほか忌み嫌った。 師走の三日といえば、一年のうち....
「放免考」より 著者:喜田貞吉
、前科者たる目明かしを使役したのと同一のものであったと解せられる。目明かし一つに
岡引と云い、江戸では訛ってオカッピキと云っていた。いわゆる蛇の道は蛇のたとえの如....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
して大変な評判になりました。その侍こそ怪いというので南北町奉行配下の与力や、同心
岡引目明まで、揃って心を一つにして其詮策に取り掛かかりましたが一向手掛かりもあり....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
さい風呂敷の包を抱き、小間使のお花は屋敷を出た。 神田小川町の奥まった露路に、
岡引の友蔵の住居があった。荒い格子には春昼の陽が、鮮に黄色くあたっていた。 「嫂....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
親子行方が知れませんそうで」 「それは、まあまあ大変なことで」 聞いているのは
岡引の松吉で、その綽名を「丁寧松」といい、告げに来たのは松吉の乾兒の、捨三という....
「染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
いそめしが」 「ね、兄貴、話といえば、ざっとこういったものなのさ」 話し終えた
岡引の半九郎は、変に皮肉に笑ったものである。 「成る程」といったのは岡八である。....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
少し息をつこうと思って居たに、大事な娘を攫われたお蔭で家を持つ事も出来ないから、
岡引に頼んで金を遣い、娘の行方を尋ねて貰ったが知れない、その内|漸々山の宿の宿屋....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
れ狂犬だア、逃げろ!」 追いかけたのとは反対の側から、また数十人、同じく役人、
岡引《おかっぴき》、番太、破落戸、弥次馬の一連。 「そうれ、逃がすな」 ムクは....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
れも擬《まが》い勤番の木村に尋ねると、権六とは負けず劣らずの代物《しろもの》で、
岡引《おかっぴき》を勤めていた男。 「お前は知らねえのか、ついこの間お邸に見えた....