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岳父
「岳父〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
岳父の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
いによろしい。 ◯虫太郎今夜は乱歩氏邸へとまって明朝信州へかえる予定。 ◯多田君
岳父旧臘七十三歳で長逝。孝行息子たる彼は感心なものである。 ◯「光」の丸尾君来宅....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
めであろうか。 葬儀の日には逸作もわたくしと一緒に郷家へ行って呉れた。彼は快く
岳父の棺側を護る役の一人を引受け、菅笠を冠り藁草履を穿いて黙々と附いて歩いた。わ....
「竇氏」より 著者:田中貢太郎
の人がずかずかと入ってきた。それは新人の父親であった。 「これは、お父様ですか」
岳父のくる時期でもないし、それに前触れもなかったので南は思いもよらなかった。南は....
「魚玄機」より 著者:森鴎外
だ。そして僮僕に啗わしめて、玄機の林亭にいることを知った。夫妻は反目した。ある日
岳父が婿の家に来て李を面責し、李は遂に玄機を逐うことを誓った。 李は林亭に往っ....
「白くれない」より 著者:夢野久作
の下に首を打落して玄関に上り、物蔭にて打|戦き給ふ奈美殿の父御を探し出し、やよ。
岳父御よ。よく聞き給へ。此度の事は泰平の御代に武道を忘れ、縁辺の手柄を頼に出世を....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
桜川、弱法師、葵上、景清、忠度(囃子)、鵜飼、遊行柳(囃子) 野中氏は感激して
岳父の希望通りこの一冊を友としつつ富士山頂に一冬を籠居したが、その時に「景清」の....
「私も一人の女として」より 著者:宮本百合子
ものではなかろうかと考えます。 松本氏が、急になくなられた許婚の愛人栄子さんと
岳父の代人で結婚の盃をあげられた行為は、氏の年齢や学歴やその地方での素封家である....
「細木香以」より 著者:森鴎外
に迎えて、もう子供が二人ある。里方は深川木場の遠州屋太右衛門である。しかし女房も
岳父もただ手を束ねて傍看する外無かった。 王侯貴人が往々文芸の士を羅致して、声....
「雁」より 著者:森鴎外
んだのだが、それ程物堅い親子が揃って来るとなると、松源での初対面はなんとなく壻が
岳父に見参すると云う風になりそうなので、その方角の変った晴がましさは、末造の熱し....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
っておるのじゃ、あはははは。万事、調所と取計ってくれ」
と、いった。将軍家斉の
岳父である、重豪の言葉であったから、孫兵衛は決心した。
調所は、こうして利を与....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
くと、なるほど、抵当に入ってるのはホントウだが、これを抵当に取った債権者というは
岳父であったそうだ。 これも或る時、ドウいう咄の連続であったか忘れたが、例の通....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ったのは別として、泰時・重時・政村などは関東の意を汲んだので、蓮生坊宇都宮頼綱は
岳父だから、信生法師は宇都宮の一族の上、実朝と歌の上で親しい臣家でもあったからと....
「三国志」より 著者:吉川英治
老翁は、びっくりした容子で、すぐさま馬をおり、礼をかえして、 「てまえは、臥龍の
岳父の黄承彦というものじゃが……して、あなた様は?」と、怪訝った。 またしても....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
の志士|沖禎介の親父さんで、一等船客の中には京大教授の博士もいれば、木下杢太郎の
岳父さんもいる。中学校長もいれば有名な富豪もいる。銀行の頭取、牧畜家、材木業者。....