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峙
「峙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
峙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
りした返事をした。
「画は却々《なかなか》うまい。優《ゆう》に初子さんの小説と対
峙《たいじ》するに足るくらいだ。――だから、辰子さん。僕が好《い》い事を教えて上....
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
峰は突兀《とっこつ》として秀でている。けれども矗《ちく》とか峻《しゅん》とかいう
峙《そばだ》ちようではなく、どこまでも撫《な》で肩《がた》の柔かい線である。この....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
とするに足りません。しかし仏英軍との間には恐らくマジノ、ジークフリートの線で相対
峙し、お互にその突破が至難で持久戦争になるものと考えたのであります。 ドイツが....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
東方面に労農ロシア軍と戦い、或いはフィリッピン群島、東北地方北海道に、米国軍と対
峙している今日、贅沢を云うわけにはゆかなかった。 さて問題の、鹿島灘の、一番北....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
声、器物の壊れる音――その中に嵐のように荒れ狂う銃声があった。正面と出口とに相対
峙して、パッパッパッと真紅な焔が物凄く閃いた。猛烈な射撃戦が始まったのだ。 警....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
不即不離の態度だったけれども、新教徒の保護者グスタフス・アドルフス(瑞典王)と対
峙していたのが、有名な僧正宰相リシュリュウだったのだ。実にこの事件の本体が、あの....
「奇賊は支払う」より 著者:海野十三
1 一代の奇賊|烏啼天駆と、頑張り探偵|袋猫々との対
峙も全く久しいものだ。 だが奇賊烏啼天駆にいわせると、袋猫々なる迷探偵などは歯....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
らないから、そっちで方向探知してくれ、いいか――右地点において、敵の怪物部隊に対
峙して奮戦中なり。敵の怪物部隊の兵力は約一千十五名なり……” と、敵一千名だけ....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
作としては余りに高く評価すべき種類のもので無い。 落語界に於いて三遊亭円朝に対
峙したのは柳亭燕枝である。円朝一派を三遊派といい、燕枝一派を柳派と称し、明治の落....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
しゃんとして、相かわらず頭を高く上げているのだった。 公然と戦場で彼の敵と相対
峙するのは正気の沙汰ではなかった。なにしろ敵は恋路を邪魔されて引きさがるような男....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
、また「千本桜」の方は菊五郎一門の受持ちで団十郎一門は一人も加わらず、両者が相対
峙したような形になっていたのは、菊五郎がこの演劇改良会なるものに対して暗に一種の....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
狩岳樹を帯び、その右に硫黄岳煙を噴く。眼を西に転ずれば、旭岳と北鎮岳とが近く相対
峙す。在来の書物には旭岳よりも北鎮岳を高しとせるが、距離は旭岳が遠しと思わるるに....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
のいとも涼しき 二十一日、炎晴。暁窓触目なく、午時に至り再びオランダ領群島の対
峙するを望む。その形わが富峰のごとく、円錐形をなせるもの多し。 赤道の雲を隔つる....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
、この文化同盟と、暴行学生の中心団体たる縦横倶楽部という右傾学生の集団との間に対
峙が続いて、われわれは捕まると殴られるというので普通の学生の恰好をしては、危なく....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
良い有様であった。 覇道文明のため戦争の本場であり、かつ優れたる選手が常時相対
峙しており、戦場も手頃である関係上戦争の発達は西洋に於てより系統的に現われたので....