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「峻嶮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

峻嶮の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ものであります。あの鼻梁《びりょう》などは素晴しいには違いございませんが、少々|峻嶮《しゅんけん》過ぎるかと思われます。古人のうちにてもソクラチス、ゴールドスミ....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ンの肥躯も、今はエスキモーさながらに毛皮にくるまっている。 氷原と吹雪、氷河と峻嶮の登攀。奈翁のアルプス越えもかくやと思われるような、荷を吊りあげ、またおのぶ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
間にやかましい敬神の問題の方へ行ったりした。もっとも、多くの門弟を引きつれて来て峻嶮を平らげ、山道を拓き、各国に信徒を募ったり、講中を組織したりして、この山のた....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
久年代の諸国講社の名の彫り刻まれてあるものだ。さすがに多くの門弟を引き連れて来て峻嶮を平らげ、山道を開き、各国に信徒を募ったり、講中を組織したりして、この山のた....
不尽の高根」より 著者:小島烏水
二噴火口の馬の脊道に立って見あげる。火口壁は四十度以上の急角度で、胸突八丁よりも峻嶮に、火口底までは直径約一千尺の深さで、頂上内院大火口よりも深いものである。灰....
坑夫の子」より 著者:葉山嘉樹
った。 だから、捲上の線は余分な土や岩石を掘り取らないように、四十五度以上にも峻嶮に、川上と川下とから穴の中に辷り込んでいた。そして、それはトロッコの線路以上....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
また、折竹もセルカークの計いで、この探検に隊長として加わったのである。 沙漠、峻嶮、寒熱二帯の両極をもつアフガニスタン。慓悍無双といわれるヘタン人の人夫をそろ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
を神に訴える。彼らの祈祷は大胆にも議論の提出であり、彼らの礼拝は質疑である。その峻嶮《しゅんけん》を試みんとする人にとっては、それは多大の憂苦と責任とのこもった....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
死しぬ。英雄の王たるアガメムノンは、轟々《ごうごう》たるサトニオの大河に洗わるる峻嶮《しゅんけん》なる都市に生まれたるエラトスを打ち倒しぬ。」フランスの古き武勲....
二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
、かの永劫回帰の妄想。 永劫回帰の思想はツアラトストラが挑戦する最後の恐ろしい峻嶮《しゅんけん》である。 意志――人為。われわれが欲する時インスピレーション....
三国志」より 著者:吉川英治
を編んで無数の筏を造った。約二千余騎つつがなく渡るを得た。対岸は山地で、進むほど峻嶮となってくる。土人にきけば「夾山の羊腸」とよぶ所だとある。 馬岱軍は、大山....