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「嵩じる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

嵩じるの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吉原新話」より 著者:泉鏡花
事が今は蹌踉けながら手探りで立とうとする。子爵が留めて、 (お待ちなさい。串戯も嵩じると、抜差しが出来なくなる。誰か知らんが、悪戯がちと過ぎます。面は内証で取る....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
を引いて引いて、古井戸の傍まで引張って来ました。 おそらく酒乱が、こんなふうに嵩じると、もはや自分で自分の為すことを知らないのでありましょう。野獣のような残忍....
「迷いの末は」」より 著者:宮本百合子
さん的趣味に追随した程度のものであるから、日本文化と称するものの輸出熱が嵩じれば嵩じる程、一層現実日本の挙止が日常に与えつつある印象と日本的と称されるものとの間....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
わけじゃないが、ちとしっかりしないかい。串戯じゃない、病気になる。 そんなのが嵩じると、何も餅屋がって、ここで病名は申さんがね、起きている真昼間でも目に見える....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
ち代りに詰め切って、ひたすらその機嫌を取ることに努めているが、彼の病いはいよいよ嵩じるばかりで、半日ぐらいは物も言わずに打ち沈んでいるかと思うと、また俄かに疳が....