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嵬
「嵬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
嵬の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
か、ある部分は雪が積ったほど白く映る。そのくらいに周囲はどす黒かった。漢語には崔
嵬《さいかい》とか※※《さんがん》とか云って、こう云う山を形容する言葉がたくさん....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
しはここから十余里の南に住んでいた者ですが、夫に死に別れて子供はなし、これから馬
嵬駅にいる親類を頼って行こうと思っているのでございます」と、女は話した。その物言....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
したんだが、その翌年の正月に安禄山は僭号をして、六月、賊、関に入る、帝出奔して馬
嵬に薨ず。楊国忠、楊貴妃、誅に伏す……と年代記に在る」
「……ハア……よく記憶え....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
見たようだと思ったら、四五日|前に鎌倉で泳いでいるのを見かけたのである。あんな崔
嵬たる段鼻は日本人にもめったにない。それでも小僧さんは、レディ・オヴ・ザ・バアジ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
形の雄偉、東奥に冠たり) ………………… 一字一句もまた、その筆勢にかなう磊
嵬《らいかい》たる意気の噴出でないものはありません。 もとより古人の詩ではない....
「源氏物語」より 著者:紫式部
《かげ》ではいわれる。今やこの女性が一天下の煩《わざわ》いだとされるに至った。馬
嵬《ばかい》の駅がいつ再現されるかもしれぬ。その人にとっては堪えがたいような苦し....
「周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
時であった。 当日同行者の一人柳川文吉氏詩あり。 懐炉扶病壮心摧 踏破霜威幾崔
嵬 千里検来千古跡 山神応是春風開 右従行喜田博士探検隊一行垂教有感賦以呈乞叱....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
にあらず。スイスの山水も、雄大の点においては三舎を避くる勢いなり。 那渓一路漸崔
嵬、仰見半空残雪堆、登到来。 (那の谷ぞいの一路はしだいに岩石の険しさを増し、仰....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
の笠ヶ岳が一段と高い。茂倉、一ノ倉、谷川富士、谷川岳の諸山は、附近に比類のない崔
嵬たる姿を呈して、西山の土に蟠崛している。赤谷川上流の上越国境では、仙ノ倉山の外....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
黒部の谷を横切って、時々劒岳の鋭鋒に砥の粉を打ったような霧を浴びせる。五竜岳の崔
嵬に続いて鹿島槍ヶ岳の峰頭には、白毛の如き一簇の雲が屯している。祖父岳から岩小屋....