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巡回
「巡回〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
巡回の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
は善良なる東京市民のために袋叩《ふくろだた》きにされているのですよ。ただ山の手の
巡回中、稀《まれ》にピアノの音《ね》でもすると、その家の外に佇《たたず》んだまま....
「白」より 著者:芥川竜之介
読売新聞。小田原町《おだわらまち》城内公園に連日の人気を集めていた宮城《みやぎ》
巡回動物園のシベリヤ産|大狼《おおおおかみ》は二十五日(十月)午後二時ごろ、突然....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
十六銭五厘とぞなりにける。 美人は片すみにありて、応募の最終なりき。隗の帽子は
巡回して渠の前に着せるとき、世話人は辞《ことば》を卑《ひく》うして挨拶《あいさつ....
「夜行巡査」より 著者:泉鏡花
十七年十二月十日の午後零時をもって某町《なにがしまち》の交番を発し、一時間交替の
巡回の途に就《つ》けるなりき。 その歩行《あゆむ》や、この巡査には一定の法則あ....
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
、また、七、八羽、横にずらりと並んで、顔を出しているのが常である。 或殿が領分
巡回の途中、菊の咲いた百姓家に床几を据えると、背戸畑の梅の枝に、大な瓢箪が釣して....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
リ。セメント樽多シ。 予ノ室ノ入口ノ扉ニ小サキ窓アリテ金網ヲ張ル。武装セル監視人
巡回シ来リ其ノ窓ヨリ予ヲ窺ウ。 予ハ其ノ小窓ヨリ窓外ヲ見タルトコロ傾斜セル山腹ガ....
「疑問の金塊」より 著者:海野十三
躊っているところへ、折よく、密行の警官が通りかかった。 二人は物慣れた調子で、
巡回の警官を呼ぶと、屍体の警戒やら、警察署への通報などを頼んだ。警官はいく度も肯....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
、芝原水源地の一番奥の岸につく。そこへゆけば、水道局の小屋もあるし、うまくいくと
巡回の人がきているかもしれない。あとは心配ない。とにかく問題は、千本松峠へでるま....
「金属人間」より 著者:海野十三
ただのひとりとなったが、今はそのひとりも常に詰めかけてはいず、三日に一度ぐらい、
巡回《じゅんかい》にちょっと寄ってみるくらいだった。 警戒の方も、このくらいか....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
のほうにかくれ、彼のすぐれた上品さや応対ぶりを羨しがっていたのである。 なかば
巡回旅行のような生活をしていたので、彼はまた歩く新聞のようなものでもあり、あちこ....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
っと帰京して参ったので、いずれ四、五日中には再びこの地を出立して、山陰道諸県下を
巡回いたすつもりでござります。それはほかに少し目的があるので、すなわち私の監督し....
「迷信解」より 著者:井上円了
ある。 妖怪宅地の中に枕返しの怪談がある。現今にても往々聞くことじゃ。余が越中
巡回の折に、その怪事のある室に寝たこともあれば、自ら経験しておると申してよろしい....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ものは、その寺の礼拝、説教、婚礼、葬式等を主任するほかに、ときどきその檀家信徒を
巡回し、起居安否を尋問し、病客あるときはその病を問い、不幸あるときはその不幸を弔....
「西航日録」より 著者:井上円了
週間にして、その間、ウォータールー古戦場およびオランダ諸都を巡見す。これまで英国
巡回中は、多少英語を解し得るをもって、格別の不自由を感ぜざりしも、大陸に入るに至....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
であった。 私はトコトンまで追い詰められて、かえって反抗気分が高まったようだ。
巡回で通りかかった看守に『退屈だから本を読ませてくれ』と申入れた。看守は『忙しい....