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「巡警〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

巡警の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
なかったを幸いに、ふたりをその竈のなかへ押込んで戸を閉めると、続いてそのあとから巡警が五、六人追って来て、今ここへ怪しい二人づれの旅びとが来なかったかと詮議した....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
速急に這入る機関があるだけでも、工場を兼ねていることは、内川に有利だった。支那の巡警や、鉄道員や、税関吏は、金持をせびって余得をせしめるのが昔からの習慣となって....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
判決 右者頭書被告事件に付、控訴中の処、本日午前八時より同時十分迄の間に於て、巡警看守の隙を窺い、居室南側裏窓の硝子戸|框(高さ床上より約一丈)に麻縄約一尺(....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
プチプチ音をたてているではないか 逃げたランチは 投網《とあみ》のように拡がった巡警の船に横切られてしまうと さてもこの小さな島の群れた職工達と逃げたランチの間....
毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
、うやうやしく挙手の礼をして立っている二人の白いターバンに黒眼鏡に太い髭の印度人巡警! 脊の高い瘠せた方が醤買石で、脊が低く、ずんぐり肥っている方が、醤が特選し....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
スカヤには黒い建物とでこぼこと自動車から左褄を取り、露西亜人のよっぱらいが支那の巡警に管をまき、それらのうえにぼやけた灯りと北満の夜霧がひろがり、この貧しい都市....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
にあちこち窓を見上げて立っている青年をふたりも三人も見かけたものだった。通行人も巡警もこればかりは知らん顔してとおり過ぎることにしている。それはいいが、なかには....
死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
終身懲役で十分だろう。死が何の役にたつか。監獄では脱走の恐れがあるというならば、巡警をなおよくすればよい。鉄格子の強さでは不安心だというならば、どうして他に動物....
イオーヌィチ」より 著者:神西清
女の姿はもう馬車の中にはなくて、煌々と灯のともったクラブの車寄せ近くに立っていた巡警が、不愉快きわまる声でパンテレイモンをどなりつけた。―― 「どうしたんだ、こ....
環礁」より 著者:中島敦
、この用件と、もう一つ僻遠《へきえん》諸離島の人頭税取立てとを兼ねて、一人の島民巡警を引連れ、内地人の乗ることなどほとんど無い・そして年に僅か三回位しか通わない....
赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
車のことを気車といい、汽車のことを火車というので兎もするとまごつくということや、巡警や巡捕や憲兵が、拳銃だの、銃剣づきの鉄砲を持って市中を見廻っているので、何と....
三国志」より 著者:吉川英治
た旗を背にした一騎が近寄って来て、 「いよいよ、怪しいことばかりです。いま諸方の巡警からしらせて来たところによると、関羽は江陵より攻め来り、張飛は※帰より攻め来....