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巡遊
「巡遊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
巡遊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
れて古い砥石《といし》のように彎曲《わんきょく》していた。時計のすぐ下には東北御
巡遊の節、岩倉具視《いわくらともみ》が書いたという木の額が古ぼけたままかかってい....
「盲人独笑」より 著者:太宰治
管長より葛原の姓を賜う。時、文政九年也。その年帰郷し、以後五十余年間、三備地方を
巡遊、箏曲の教授をなす。傍《かたわ》ら作曲し、その研究と普及に一生涯を捧げた。座....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
府はこの業のためにはほとんど何事をも犠牲にするの傾きありき。さきに伊藤伯が欧州を
巡遊して憲法取調べをなすや、かの立憲帝政国として王権の強大なるドイツ帝国をもって....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
ことの礼讃。 少年のような愛国心! 日光・群集・筋肉・国旗。 おらんだ国
巡遊手引き 自序として、和蘭に関する必要な知識を、まず二、三左に列挙しよう。 ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
、その来客と申すのは、誰あろう、時の帝の珍の皇子、当時筑紫路から出雲路にかけて御
巡遊中の小碓命様なのでございました。御随行の人数は凡そ五六十|人、いずれも命の直....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
なく盲目的に服従してる、無数の役人。阿諛《あゆ》的な風習、共和党員のない共和国。
巡遊の王者の前に歓喜してる、社会主義の新聞。肩書や金モールや勲章の前に平伏してる....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
の多数が平気で食べている理由がちょっと分らなかった。 ところがその後欧州諸国を
巡遊してデンマーク国に行き、同国の農業と乳製品の事を調べて、はじめてロンドンの菓....
「四国遍路日記」より 著者:種田山頭火
のおわりに、豆苗が伸び、胡瓜がたくさんぶらさがっている、よい国だ。 今度、四国を
巡遊して、道路がよくなっていることを感じたが、橋梁が至るところに新らしく美しいの....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ーザン、ベルン、ツーリヒに出で、バーデンを過ぎてミュンヘンに行き、ドイツの都会を
巡遊して、チロールを過ぎり、南下してピエトラ・マラの近くで、土地より騰る燃ゆるガ....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
ゃありません」 と野村氏は云った。 それは事実であった。杭州、蘇州、南京等を
巡遊して再び上海へ帰り、昼の上海を比較的ゆっくり見物した時、その野村氏の言葉の偽....
「イプセン百年祭講演」より 著者:久保栄
小都会や、また彼が劇場の文芸顧問として、演劇の実際的知識を養ったベルゲン市などを
巡遊しつつ、盛大な祝賀会を催すそうであります。またオスロ大学の主催でイプセンに関....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
にわが国の比にあらざるを知れり。つぎにフランス、イタリア、オーストリア、ドイツを
巡遊して、その人民の節倹を守り勉強して怠らざるを見て、かの諸国の富と力は、決して....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
いたりては世間その事情に暗く、余もいまだ足跡をしるしたることあらず。ゆえに、地方
巡遊中もときどき豪州の民情、あるいは南米の風土等に関し、尋問を受くることあるも、....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
高麗丸の航海を楽しんだ。横浜から小樽、国境|安別、真岡、本斗、豊原、大泊、敷香と
巡遊して、最後にその旅行の主要目的地であった海豹島の壮観に驚き、更にオホーツク海....
「明石鯛に優る朝鮮の鯛」より 著者:北大路魯山人
資料を蒐集し、帰途、岩礁の多い海岸に沿って、曲浦渚汀を、順天・馬山・釜山方面へと
巡遊した。ところが、これらの地方で、はからずも非常に美味いたいの刺身をふんだんに....