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巣をくう
「巣をくう〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
巣をくうの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
でした。門跡様では驚いて、これから屋根へ金網を張りました。あれは鴻《こう》の鳥が
巣をくう為かと思いました処が、そうではない亥太郎から初まった事だそうでございます....
「花物語」より 著者:寺田寅彦
砂山の上から賊軍が手を打って笑うた。しかしどうしても登りたいという一念は幼い胸に
巣をくうた。ある時は夢にこの天文台に登りかけてどうしても登れず、もがいて泣き、母....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
じゃなかったなあ」 「だって、おじさん……」 「いったい、お前は、この薩摩屋敷に
巣をくう浪人たちのために、せっかく苦労してこしらえた財産を奪われたその恨みで、こ....
「道成寺(一幕劇)」より 著者:郡虎彦
た己の眼をくらませると思うのかい。このおおどかな梵音が山中をゆさぶって、木の根に
巣をくう虫けらまで仏願に喰い入るほども鳴りひびいたに、まだ執念く呪いをかけようと....
「魔法の笛」より 著者:楠山正雄
る。 猫にゃかみつく 赤んぼはかじる、 犬とけんかも するあばれかた。 帽子にゃ
巣をくう 着物はやぶる、 奥さん方の おしゃべりさえも、 きいきいごえで けされ....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
ともなるかも知れない。雀もほったらかし燕にも門戸閉鎖で、彼等が既に林か崖の下に、
巣をくう小鳥に変化しなければならぬような状態で、単に小鳥の趣味から巣箱に珍客を招....