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「巣窟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

巣窟の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
つは怪《け》しからぬ脚をくつけたものである。俺《おれ》の脚は両方とも蚤《のみ》の巣窟《そうくつ》と言っても好《い》い。俺は今日も事務を執《と》りながら、気違いに....
地中魔」より 著者:海野十三
も口惜しがったが、すべてはもう後の祭だった。 岩は地の底へ巧みに作られた自分の巣窟に帰ると、いきなり部下を集めて下した大命令! さてどんな大事件が、「岩」の手....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
パルナスだった。そこは、ちょうど本所とか浅草とかいうように、そういう種類の人間の巣窟なのだろう。 また、その名前の下に、 dit l'Italien(通り名....
少年探偵長」より 著者:海野十三
えた。彼はここがカンヌキ山のずっと奥深い山ぶところにかくされたる六天山塞の地下|巣窟だとは知らなかった。 「頭目。牛丸平太郎をつれてまいりました」 若い男は、....
恐竜島」より 著者:海野十三
見れば見るほど、天下の奇景《きけい》であった。岩山がうまくより集って、偉大なる巣窟《そうくつ》をつくっている。日は明るくさしこみ、そして洞窟の中をひたしている....
地球要塞」より 著者:海野十三
の通信が受信せられ、警備隊は、これの検挙に出動した。ワシントン市におけるスパイの巣窟《そうくつ》はついに壊滅《かいめつ》し、スパイの大半は捕縛《ほばく》せられ、....
獏鸚」より 著者:海野十三
知れなかった。 そうなると得意なのは黄血社の連中だった。 ダムダム珍は、例の巣窟に党員中の智恵者を集めて、鳩首協議を重ねていた。秘報によると、それは暁団の不....
流線間諜」より 著者:海野十三
!)と呼んだが、一体あの青年探偵帆村はどこにいるというのだ。此処は×国|間諜団の巣窟ではないか。累々と横わるのは、みな×国の間諜たちだった。もっとも一人だけ覆面....
巴里祭」より 著者:岡本かの子
巴里祭 岡本かの子 彼等自らうら淋しく追放人といっている巴里幾年もの滞在外国人がある。初めはラテン区が彼等の巣窟だったが、次にモンマルトルに移り、今ではモンパルナッスが中心地となっている。....
星女郎」より 著者:泉鏡花
うためか。 と思うと、どうして、これも敵方の女将軍。」 「女将軍?ええ、山賊の巣窟かな。」 と山伏はきょとんとする。 十九 「後で聞きますと、....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
み越える。又或る年の夏には焼くような日光を浴びつつ阿蘇山の奥深くくぐり入りて賊の巣窟をさぐる。その外言葉につくせぬ数々の難儀なこと、危険なことに遇われましたそう....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
きである。然るに地上の獄舎制度は、その正反対をやっている。あんな悪漢と、悪霊との巣窟に犯人を収容して、いかにして、その改善を期待することが能きよう! 犯罪人とて....
巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
ら戦後にかけて彼の筆役勤務の現役を終えた文人であって、この付近に雑誌社、新聞社の巣窟があった時代の習慣で足はおのずとここへ向く。デカダン時代の風雅に養成された彼....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
糧を齎らし、ただ一枚の油紙を雨具とし、鉈の外には、何も利器を持たずして、単身熊の巣窟に入り、険を踏み、危を冒して、偃松の中に眠り、大雪山は言うに及ばず、化雲岳を....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
いたっては全くなし。ただ彼らは飲酒をもって最上の娯楽とするがごとく、酒店は貧民の巣窟にことに多し。要するに、チリは上下の懸隔はなはだしく、ほとんど異人種なるがご....