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左傾
「左傾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
左傾の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
でも蚤《のみ》に食われた時は痒《かゆ》いと思ったのに違いないのだ。」
或
左傾主義者
彼は最左翼の更に左翼に位していた。従って最左翼をも軽蔑《けいべつ....
「懶惰の歌留多」より 著者:太宰治
あるが、それが、なかなかむずかしい。その教授は、つい二、三日まえに、起訴された。
左傾思想、ということになっている。けれども、この教授は、五六年まえ、私たち学生の....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
ている葉子は、しきりに興味を唆っていたが、彼の口にする青年学徒のなかには、すでに
左傾的な思想に走っている者もあって、既成文壇を攻撃するその熱情的な理論には、彼も....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
っても、大学当局と学生大衆との分裂対立を惹き起こさざるを得ない。之が例えば学生の
左傾というものに他ならぬ。 学職ギルドとしての大学学団が分解する過程だけを抽出....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
なった。その「マルクス主義」なるものが私をいたく動かしたのである。三木清の影響で
左傾(?)した恐らく最初の一人が私かも知れぬ。して見れば彼は私にとって非常に大切....
「ニッポン三週間」より 著者:宮本百合子
支部の指導において国際局は、プロレタリア作家乃至その団体の右傾的偏向に対しても、
左傾的偏向に対してもいわゆる二つの戦線において決死的な闘争を行った。この事は独逸....
「傷痕の背景」より 著者:豊島与志雄
君の方のひがみだ。田代さんとは、よく君の噂が出る、君のことを聞かれる……。だいぶ
左傾してるようだが、どうだろう、少し意見を闘わしてみたいものだと、そんなことも云....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
るまい。姉一人でいる金としたならば、一体何の金だろう。昨年あたり新聞でよく見た、
左傾した女の人達が無理算段の金を作るように、まさかあの姉が急に
左傾して、党へ出す....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
雑誌で考証されていたが、こういう臆断は浪花節が好きだから右傾、小劇場の常連だから
左傾と臆測するよりももっと早呑み込み過ぎる。 六 『八犬伝』の人物....
「随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
のであるから。ということはそっくりそのままお生《なま》にこの噺を頂戴して、不熟な
左傾思想をでッち込み、その頃、雑誌『解放』へ何とかいう戯曲に仕立てた島田清次郎あ....
「昭和四年の文壇の概観」より 著者:平林初之輔
ンタリズムがのこっているようだが、中本たか子は理知的で、特に器用である。二人とも
左傾したということだが、後者に未知数的な期待が多くもてるような気がする。その肉体....
「肌の匂い」より 著者:三好十郎
、二三の社會科學に關する本などを讀んだと言うのにとどまつていたらしい。だから彼が
左傾したのは、戰爭末期の戰場と復員して來てからの短期間中であつて主として、戰場と....
「東西相触れて」より 著者:新渡戸稲造
総《すべ》ての対照的文字は濫用《らんよう》され易《やす》い。近頃世間に用いらるる
左傾右傾の如きもまた同じである。しかしこれらは何れも実在するものを指すのでなく、....
「澪標」より 著者:外村繁
文学を断念させた直接の原因は他にある。その頃はプロレタリヤ文学が漸く盛んになり、
左傾する友人も少くなかった。その一月、「不同調」という雑誌に私は作品を発表したが....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
こととなった。源空の説法は、今日の言葉で云えば、たしかに旧仏教に対する過激思想、
左傾思想の宣伝で、甚だしく当時の旧仏教の人々を驚かせた。「善人尚以て往生す、況や....