左利き[語句情報] » 左利き

「左利き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

左利きの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
を見せてくれ。」 「うん、こっちにまだ半分ある。」 譚《たん》は殆《ほとん》ど左利きのように残りの一片を投げてよこした。僕は小皿や箸《はし》の間からその一片を....
琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
皮を御覧でしたか、皮は可成りつながっていましたが、左巻きですよ。林檎を剥いたのが左利き、襖を突いたのが左利き、女を刺したのが左利き、然し男を殺したのは右利きです....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
した名高い豪農で、同名|儀十と申す者で御座いました。その儀十という男は、生れ付き左利きで御座いましたが、仲々の体力と精力の持主で、自分一代のうちに鍬一本で、大|....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
けるのだからナカナカ難かしい。……その導火線を差込んだ爆薬を右手に持ち換えて……左利きの奴も時々居るそうだが……片手に火を付けた巻線香を持ちながら、両方の切り口....
」より 著者:織田作之助
せなかった。 登勢はいやな顔一つ見せなかったから、痒いところへ届かせるその手の左利きをお定はふとあわれみそうなものだのに、やはり三角の眼を光らせて、鈍臭い、右....
黄色な顔」より 著者:ドイルアーサー・コナン
そんなことはどうでもいいんだ。――とにかくこのパイプの持主は、体格の立派な男で、左利きで、歯が丈夫で、身なりに一向かまわない、そしてそんなに倹約して暮す必要のな....
花束の虫」より 著者:大阪圭吉
関して大月は夫人と相談し始めた。 秋田は、ふと、先程丘の上で大月の下した犯人は左利きであると言う断案を思い出した。そして何か英雄的なものを心に感じながら、コッ....
地虫」より 著者:小栗虫太郎
まうんだ。ハハハハ、分ったかね。それにこいつぁ、創の浅まり方から考えても、明白に左利きだ。ねえ判任官閣下、この屍体の犯人は左利きなんだぜ」 途端に、巡査の眼か....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
法が竿の穂先に出ねえはずがないと思った。……おれは、あの傷を見た最初から、これは左利きの手練のさむらいの仕業だと見こみをつけていた。……渚をうろうろして眺めてい....
現場の写真」より 著者:小酒井不木
は心臓部が刺され、しかも、それが後ろからだかまえて行われたものであるから、犯人は左利きの男であると推定したのです」 「え? 左利き? なるほどそうか。じゃ、甚吉....
正義」より 著者:浜尾四郎
らしきものが発見されない。無論遺書の如きものは全然見出されなかった。第二に子爵は左利きである。という事が判った。左利きの男が、死ぬ時に右手でピストルを打ったと、....