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「左折〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

左折の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
蠅男」より 著者:海野十三
怪人の乗った自動車をもとめて自動三輪車を運転していった。 怪人の自動車は、道を左折して橋を渡ったものらしい。 温泉場の間を縫って狂奔していく三輪車に、湯治の....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
焼けてしまった。痔の神様ももちろんなし。 ◯浅草の田中さん、早期に言問橋を渡って左折し(牛の御前と反対方向)そこで助かった。但しその一廓を残し、ぐるりは焼けた。....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
焼の朱線が彩っているのみで、それが唯一の装飾だった。やがて、右手にとった突当りを左折し、それから、今来た廊下の向う側に出ると、法水の横手には短い拱廊が現われ、そ....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
を南行して中丸橋を渡り進む事約三丁にして、東西に通ずる道路の交叉点に至る。之より左折して東方に入る事約三十間にして道路の左側に接し古井戸の存したる地点に達す。 ....
草藪」より 著者:鷹野つぎ
った。 私は香ぐわしい空気を呼吸しながら、レントゲン室や、医務室の渡廊下を過ぎ左折して、しめやかな気の湛うている第二病棟の廊下を踏んだ。 今度の室は特殊有料....
沈没男」より 著者:海野十三
でたるハリッチ海軍根拠地のあるところであった。わが照国丸は、ドーヴァを越えてすぐ左折し、テームズ河へ入るものと思いの外、そんな様子も見せないで、ずんずん真直に進....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
捜索するために、柳江の書斎に移されていた。柳江の書斎は、茶の間から廻り縁に出ず、左折して廊下を少し行った所のドン詰まりの室で、その塀向うが寺男の浪貝久八の台所に....
道成寺(一幕劇)」より 著者:郡虎彦
、最前より同じき姿を保ちて佇立せる妙念の方を顧みつつも、妙源の後につづきて鐘楼を左折し去る。次第に赤き煙、濃くなりまさりて場に漲る。ただ、血に彩らるることなくし....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
あたりで振り落してやりまさア」 運転手が伝法な口調でこたえた。 四丁目の角を左折して、日比谷の交叉点を突っきると、猛烈な勢いで三宅坂をのぼった。台風気味の強....
赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
かっていたが、その背後にもう寝台があるのだということだった。 この一画は右折し左折し、細い露路が幾筋かに織られていて、迂闊に一人で入り込んだら迷児になりそうだ....
平ヶ岳登攀記」より 著者:高頭仁兵衛
能であると聞いた、また二十町ばかり行くと大津又川が東から只見川に這入る、ここから左折して大津又川を溯って行くと、その日に会津の檜枝岐に達することが出来て、昨年に....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
瓢箪池といおう。池の周りのツガザクラ、偃松は、濃き緑を水面に浮べている。これより左折|暫時小柴と悪戦して、山側を東北に回り十丁ばかりで、斑岩の大岩小岩が筮木を乱....
澪標」より 著者:外村繁
少し行くと、庄右衛門の藪である。私の家の前を流れている川はこの藪に突き当り、急に左折して流れている。ここの淀みで、二十センチばかりの鯉を捕ったこともある。 川....
落日の光景」より 著者:外村繁
大塚の同病院の放射線科に移ることになった。私達の自動車が大塚の病院の構内に沿って左折した時、道路に面したその石垣の上に、いずれも夥しい花をつけた沈丁花が植込まれ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
催の観光団員としての挨拶と接吻を投げねばならなかった。 真っ直に一、二丁行って左折すると広い坂になって、白い白い銀の葉裏を飜えしているポプラの片側並木の輝きが....