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「巨万〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

巨万の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
い。というわけは、わがゼムリヤ号に作用した巨大なる外力が毎平方|糎《センチ》に幾巨万|瓦《グラム》の圧力であったかについて詳細を知ることが出来ないために、われら....
蠅男」より 著者:海野十三
二字だけ彫ったブロンズの標札が埋めこんであったが、これぞいまラジオ受信機の製造で巨万の富を作ったといわれる玉屋総一郎の住宅だった。 丁度その九時ごろ、一台の大....
雛妓」より 著者:岡本かの子
地では旧家であり豪家である実家の親族の代表者は悉く集っている。 その中には年々巨万の地代を挙げながら、代々の慣習によって中学卒業程度で家督を護らせられている壮....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
糜竺は東海の※というところの人で、先祖以来、貨殖の道に長けているので、家には巨万の財をたくわえていた。 あるとき彼が洛陽から帰る途中、わが家に至らざる数十....
時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
許さなかった。そのために私は相当な金を使った。 私はひとりとなって後、いよいよ巨万《きょまん》の富をひとり占《じ》めするつもりで屋敷を後にして水鉛の埋蔵《まい....
慈悲心鳥」より 著者:岡本綺堂
京より磯貝のあとを追い来たりしものにて、彼の父は実業家とはいえ、金貸を本業として巨万の富を作りたる人物なれば、なにかの遺恨にて復讐の手をその子の上に加えしならん....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
思って、べらぼうに高価いのに、いや、高価いだけに、一層売れた。知らぬ間に、お前は巨万の金をこしらえていたのだ。 七 おれの目的、同時にお前の宿願....
奇巌城」より 著者:菊池寛
王に与える」という封をした一冊の本が枕元においてあった。この秘密こそ仏王に伝わる巨万の宝物の隠してある場所を教えてあるものなのであった。 その後百年ばかりすぎ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、また感覚の鋭敏な人でもあり、かつ初めに苦しい経験を甞めた人でもあり、また他方で巨万の富をすてて科学の発見を唯一の目的とした人の事であるから、もっともなことであ....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
。 「人々出会えッ。曲者は仕留めたぞえ」 滝之助はこうして怨恨を呑んで死んだ。巨万の富はどこへ隠されたか、そのままになったのであった。大久保石見守長安が隠した....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
いた。そして、彼女の評判はひろく知られていたが、それは単に美貌のためだけでなく、巨万の遺産をうけつぐことになっていたためでもある。しかも、彼女は着ているものを見....
活人形」より 著者:泉鏡花
が毒殺なせしものなるべし。さる悪人とはその頃には少しも思いがけざりき。 されば巨万の財産を挙げて娘の所有となし、姉の下枝に我を娶わせ後日家を譲るよう、叔母はく....
西航日録」より 著者:井上円了
余、これをインド在留の人に聞く。故なくして人に物を請うは、上下一般の風習にして、巨万の財を有する紳士、なお乞食根性あり、いわんや下流においてをやと。余、よって左....
恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
、立ち廻わりが上手だという意味であるが、たしかに云われるだけのことはあった。あの巨万の富も財産税だ、取得税だといって大部分を失っているはずだのに、なお昔のままの....
消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
心配になり出しました。母に似て美しく生れた上に、養父母に非常に愛せられ、軈てあの巨万の富を受け継いで男爵夫人となる輝かしい前途を有つ身なのです。それが私の自首一....