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巨砲
「巨砲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
巨砲の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
鏖殺的《おうさつてき》な砲弾の洗礼を受くべく戦場へ向うのである。拳銃よりも、敵の
巨砲の方が自殺の凶器としてはどれだけたのもしいものかも知れない。しかも、自分で自....
「第五氷河期」より 著者:海野十三
、人々の耳をうち、そしてその音は、しだいに大きくなり、やがて、どーん、どーんと、
巨砲をうちでもしたような音とかわった。そのころ、室内は、荒波にもまれる小舟のよう....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
ぬなるべし。その細き目をばいとど細うして、 「ここにいらっしたわ」 三十サンチ
巨砲の的には立つとも、思いがけなき敵の襲来に冷やりとせし武男は、渋面作りてそこそ....
「時事雑感」より 著者:寺田寅彦
研究費を与えられて、それで驚くべき能率を上げているようである。おそらくは戦闘艦の
巨砲の一発の価、陸軍兵員の一日分のたくあんの代金にも足りないくらいの金を使って懸....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
し、大いに愕《おどろ》いて手を緩《ゆる》めると、同時に尻大いに開いて五十サンチの
巨砲を轟《とどろ》かしたが、さすがのしたたかもので、客の怪しみ問うに対してツイ豆....
「地球要塞」より 著者:海野十三
は、無類丈夫にできている。しかしいくらクロクロ島でも、二十五隻から成る主力艦隊の
巨砲の標的となっては、たまらない。こいつは、早く助けないといけない。 「煙幕放出....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
、砲撃命令を下したのであった。 戦艦マサチュセッツとインディアナの四十センチの
巨砲、併せて二十門は、ぎりぎりと仰角をあげ、ぐるっと砲門の向きをかえたかと思うと....
「怪塔王」より 著者:海野十三
「いや、お前こそ気をつけろ。いま時計を見ると、丁度この塔へむかって、わが海軍の
巨砲が砲撃をはじめる時刻だ。お前こそ命があぶないのだぞ」 「えっ――それは本当か....
「東京要塞」より 著者:海野十三
き部屋だったのが、今はどうであろうか。その口径、およそ五十センチに近いと思われる
巨砲が、彼の塗りこんだ漆喰の上に、どっしりと据えられてあるではないか。それは主力....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
相当の犠牲を出さないでは攻めおとすことができないと分かった。なにしろ二十インチの
巨砲である。ものすごい高角砲である。べらぼうに厚い甲板の装甲である。恐しく用心を....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
あるものか、まったく味がないわけではない。ないどころか強烈無比の味がある。まるで
巨砲のような強烈な味だ。
巨砲の音階を味わいわけるバカがいるものか。 東京ではみ....
「昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
わ。」 ※代さんが、美しい眉をひそめた時、潜水艦は上甲板《じょうかんぱん》の、
巨砲を積んだ大砲塔のもの凄い形をまる出しにして、もうすっかり浮き上って来たのであ....