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「巨頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

巨頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
平信綱という人は、ほとんどその半生を浪人の弾圧取り締まりに費やした秘密政治家の大巨頭です。なかんずく、この事件の前後における時代は、浪人のほうも極度に跋扈《ばっ....
深夜の市長」より 著者:海野十三
』――という言葉が、突然動坂三郎の口から飛びだしたので、僕はハッと思った。三人の巨頭は、俄然緊張の絶頂に抛りあげられた。 動坂三郎は、語を継いで、 「……あの....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
人保護請願で、とりわけその中に、――当時|赤露非常委員会の間諜連が企てていた白系巨頭暗殺計画に備えて、時刻はずれの鳴鐘を以って異変の警報にする――と云う条項があ....
正義と微笑」より 著者:太宰治
し帝劇女優として有名だった滝田節子のかくし子だそうだ。父は、先年なくなった財界の巨頭、M氏だそうだ。十八歳。僕より一つ年上であるが、それでも、やっぱり坊やである....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
「ニーナ嬢? ああ、ニーナ嬢ですか。こいつは意外だ。あれは、メキシコの実業界の巨頭の令嬢です。そしてニーナ嬢自身は、慈善団体の会長という身分になっている」 「....
時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
いうと、それは極めて普通の古い柱時計を指しているのであるから、さてこそ上は財閥の巨頭から、下は泥坊市の手下までが、あわてくさって、椅子とともに転がった次第である....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
かりに、鎌倉殿としておこう。この……県に成上の豪族、色好みの男爵で、面構も風采も巨頭公によう似たのが、劇興行のはじめから他に手を貸さないで紫玉を贔屓した、既に昨....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
上の徒らな大言壮語・に堕ちて行く。ナポレオンがド・トラシを指して「イデオローグの巨頭」と呼んだことは有名だが、それは恐らくこの意味に於てであったろう。こうなれば....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
すなわちこれ、自劣亭思案外史である。大学中途の秀才にして、のぼせを下げる三分刈の巨頭は、入道の名に謳われ、かつは、硯友社の彦左衛門、と自から任じ、人も許して、夜....
臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
た奇々怪々な疑獄事件に関連して有名な恐慌がやって来たのだ。仏蘭西を代表する幾多の巨頭の名誉と経歴とは全く危機に瀕していた。そこへもし大西洋の彼方から、あのカラタ....
次郎物語」より 著者:下村湖人
れて、醜い勢力争いをやっている、というのであった。 「何より恐ろしいのは、両派の巨頭連が、自分たちの勢力を張るために、青年将校の意を迎えることに汲々として、全軍....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
ン、ボラングラード、アルブュフェクス、レイバッハ、ビクトリアン・メルジイ等政界の巨頭当路の大官の名を列ね、その下に両海運河会社長の署名があって、生々しい血色の判....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
雌伏して静かに形勢を観望しているが、川島の名は粛親王の姻親として復辟派の日本人の巨頭として嵎を負うの虎の如くに今でも恐れられておる。旧語学校の支那語科出身で、若....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
事にこの両君の新研究発表と時を同じゅうして、これも極めて偶然に、従来の再建論者の巨頭だった小杉老先生が、両君の発表とは没交渉に美術院において、その得意の再建論を....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
黒部の谷へ向けて揺り落している。籠川谷の空には重い積雲の塊が低く垂れて、蓮華岳の巨頭を半ばより截断し、七倉、不動堀沢、舟窪の諸山は、この雲塊の下に黒く沈んで鬱陶....