差出がましい[語句情報] »
差出がましい
「差出がましい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
差出がましいの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「安井夫人」より 著者:森鴎外
らでもろうてさえ下さるなら自分は往きたいと、きっぱり申すのでございます。いかにも
差出がましいことでございまして、あちらの思わくもいかがとは存じますが、とにかくあ....
「若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
――。(蒼白に顫えつつ)これ、合爾合《カルカ》、おれの心も知らずに、よくもこんな
差出がましいことをしてくれたな。貴様は、城の身替りに立ったという喜び、城下の百姓....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
たから、その事を思出しまして、もしやと思って尋ねて見たので御座いますが、女の癖に
差出がましいとは存じましたけれども助けたいが一心で御座いましたから(赤面)。おか....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
をそッと訪ねて、耳もとでささやいたがはお龍婆さんであった。 「私しゃアね。旦那。
差出がましいことですが、心配で仕様がないから、それとなく法律の先生にきいてきたの....
「魔都」より 著者:久生十蘭
まっているなら、何もわざわざ有明荘へ行く必要もない」
真名古は冷淡に遮り、
「
差出がましい口をききなさるな。私は警視庁に勤務する官吏だから、官吏服務規律にある....
「米」より 著者:犬田卯
気味で、にっと笑った。「山の神なんか黙って引っ込んでいればいいんだ。何のかんのと
差出がましいこと言うのを、俺の方の村では雌鶏めとき吹くって笑うんだ。雌鶏とき吹く....
「三国志」より 著者:吉川英治
、皇叔の夫人甘氏には、疾く逝去られて、今ではお独りとのご事情をうけたまわり、ちと
差出がましいが、媒人の労をとらしていただきたいと思うてこれへ来たわけです。どうで....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
……」と、柳斎は、平身低頭して、 「具足師ずれの手前などが、申し出るのは、ちと、
差出がましいかとも存じましたが、ちょうど明朝はおいとまいたして、摂津ノ住吉へ立ち....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
する。……で、寸時なとお顔を見せて上げていただけたらと、爺の左近も申しますゆえ、
差出がましいことながら、こうお願いに参じました」 「…………」 正成は迷うらし....