差引勘定[語句情報] » 差引勘定

「差引勘定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

差引勘定の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
毒もみのすきな署長さん」より 著者:宮沢賢治
三|斤《きん》 一、金 十両 その他見積り 計 二十三両也差引勘定 二十両七十銭 署長利益 あんまりこんな話がさかんになって、と....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
困難を覚え、人の肩につかまって便所へ行くようなひどい中毒になってからで、これでは差引勘定が合わない。人の肩につかまって歩きながら、アレだけは常に勃起しているとい....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
ギに立ちむかって汝を助ける力量はないと自覚している。余としては、侠気と生命慾との差引勘定にしたがって、余の行動を決せざるを得ない。よって余は汝を見すてて逃げ去る....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
人と人との交際《つきあい》に趣味のあるのとないのとは、金銭や物件《ぶっけん》で差引勘定《さしひきかんじょう》の出来ないところにある。いわゆる商売以外のところに....
南国太平記」より 著者:直木三十五
もあったし―― (庄吉に、あんなに尽してやったのに、あいつ――) と、思うと、差引勘定をして、少しも、自分が悪いと思えなかった。 (それに、淫乱だの、辻便所だ....
東西相触れて」より 著者:新渡戸稲造
こと等を想《おも》えば、ある小さな技芸に於て繊細な手先の仕事は発達したとしても、差引勘定して利害は果して如何あろう。それと同じく東西の交通の切断されたために東も....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
活闘争は激烈になって来るのではないか。平和とは単に山林に生き残った者の間だけの、差引勘定の名ではなかったか。もしそうだったら今少し考えて見なければならぬ。故にカ....