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差渡
「差渡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
差渡の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少年」より 著者:芥川竜之介
よりもむしろ父へ向うの白壁《しらかべ》を指し示した。幻燈はその白壁の上へちょうど
差渡《さしわた》し三尺ばかりの光りの円を描《えが》いている。柔かに黄ばんだ光りの....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
余もある賽銭箱へ、絶間もなくばらばら落ちるお賽銭は雨の降るようです。赤い大提灯の
差渡し六、七尺、丈は一丈余もあるのが下っています。「魚がし」と書いてあったようで....
「蒲団」より 著者:田山花袋
布を長く敷いて、傍に小さい鞄を置いて、芳子と相並んで腰を掛けた。電気の光が車内に
差渡って、芳子の白い顔がまるで浮彫のように見えた。父親は窓際に来て、幾度も厚意の....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
が楽に跼まれる位の大|暖炉が取付けられて、黒塗の四角い蓋がしてある。その真上には
差渡し二尺以上もあろうかと思われる丸型の大時計が懸かっているが、セコンドの音も何....
「宇宙爆撃」より 著者:蘭郁二郎
は絶対ではありません、いつも相対的な仮りのものです、この机の厚みが一インチある、
差渡しが四十センチある、或いは又高さが二尺六寸ある、つまりそれは仮りに定めた「物....