差違[語句情報] » 差違

「差違〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

差違の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
れを調べると、出刃打ちの用《つか》っていた道具だ。それに今の片袖がそいつの浴衣に差違《ちがい》ないので、まず犯罪人はこいつとだれも目を着けたさ」 旅商人は膝《....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
しそれは正鵠《せいこく》を得ていない。なぜなればそこにはただ方法と目的の場所との差違があるのみである。自力によって既成の中に自己を主張せんとしたのが、他力によっ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
は全く特殊な構造と成分をもっていて、あらゆる地球上で知られた岩石の類とは本質的な差違を示しており、地球内部の液体の固まってできたいわゆる火成岩とも、また海水の作....
河明り」より 著者:岡本かの子
気持ちはというと、この原始の自然があまりに、私たちの自然と感じ慣れているものより差違があり、この現実が却って、百貨店の催しものの、造り庭のように見え、この南洋風....
姉川合戦」より 著者:菊池寛
藤喜右衛門尉だ。喜右衛門の事は前にも書いてあるが、喜右衛門は、単身信長に近づいて差違えるつもりであった。彼は首を提げて血を以って面を穢し髪を振り乱し、織田勢に紛....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
名乗つて鑓つけるを見ては又其者を斬り伏せ後には十八九歳の草履取りまで手と手を取合差違へ候」とある。両旗本の激戦の様を記しているのである。他の諸隊も皆この通りであ....
春昼」より 著者:泉鏡花
客人が其処へ寄って、路傍に立って、両方ともやたらに飛車角の取替えこ、ころりころり差違えるごとに、ほい、ほい、と言う勇ましい懸声で。おまけに一人の親仁なぞは、媽々....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
が、それは無駄だった。僕等の間には、いろんな感情の行き違いの上に、さらに思想上の差違がだんだん深くなっていたのだ。そして堺や山川はMのことを僕に話さず、僕もまた....
海底都市」より 著者:海野十三
僕は意外に思った。 「二十年前の人間と、現代のわれわれとの間に、いかなる人体上の差違があるか。この興味ある問題について、諸君はこれから好ましき一つの機会があたえ....
今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
天を恨んだものである。この頃は、晴れていようが、曇っていようが、どっちでも大した差違はない。どんな日でも、飛行機はとんで来て、正確に爆撃をしていくのだから。 ....
「日本民族」とは何ぞや」より 著者:喜田貞吉
質の特徴あることを云為するとも、そはただ複合民族構成の要素において、多少の濃淡の差違あることを語るのみで、到底同一の「日本民族」なることには疑いない。そして我ら....
奥羽地方のシシ踊りと鹿供養」より 著者:喜田貞吉
は、地方によって多少その趣きを異にし、踊りの手振りにも、またその歌詞にも、地方的差違を示している。旧仙台領においては前記の如く、獅子頭に鹿角を附したものをかぶる....
憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
一の場所で同一の生活をすることとなるのである。かくて今まで風俗や生活の上に著しい差違があって、全く変ったものの様に思いつ思われつしていたものも、いつしか同じ風俗....
本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
堕落のドン底に落ちこんで、甚だしく世間の文化の進歩に後れた為に、双方の間に著しい差違がある様にみえるのです。アイヌは多くの長所と美点とを持っております。昔の蝦夷....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
るのである。) 蹂。 (欧州を蹂躙して武の勢威をふるい、露の野に一敗して事ごとに差違が生じた。ひとり枯骨万人の恨みをもって、絶海の潮風に血によごれた衣をさらした....