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市民権
「市民権〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
市民権の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
なれないから、入学志願者の偏在などは、起き得ないだろう。つまり鈍才でも資本主義的
市民権を有っている子弟だというので、社会が教育を志すことから入学難が生じるのであ....
「読書法」より 著者:戸坂潤
しかも偏狭な内容を無批判に※入したものとして、完全に排斥されるか、高々条件つきで
市民権を与えられる。武器はこの場合その形式至上主義なのである。 社会学のこうし....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
がら、これは刑罰ではなく、一種のいわゆる保安条例に過ぎないのであるから、名誉権・
市民権・財産権等には、何らの影響もなく、期限満ちて帰国の上は、再び以前の身分を回....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
り吐き出したりすべきものではない。マタ・アリは、黙ってうなずいた。 オランダの
市民権をもっている。難なく国境を通過してパリーへはいった。初めて来るパリーではな....
「罌粟の中」より 著者:横光利一
譜にあまり捉われてはおりません。そんなもの面白くないのでありましょう」 「ここの
市民権もないのですね」 「ありません。日本語では何といいますか。渡り鳥、そう、あ....
「文化生産者としての自覚」より 著者:宮本百合子
でない責任感と信念を与える。ただ、字を殖えている職工ではないのだ、という自覚が、
市民権の一つの当然な発言として、労働者に闇紙と悪出版への批判を発言させるのは、ご....
「現代史の蝶つがい」より 著者:宮本百合子
のかわりもない。その政党の議員の或るものはタフト・ハートレー法を通過させ、黒人に
市民権を与えることについて反対しつつあるその民主党選出の大統領となるためには、ト....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
の武器は理論外の人格乃至立場という要塞の中に存する。立憲的議会では人々に平等なる
市民権を与えておくが好い、真実の立法者は立憲外の「吾々」の階級に存する。――哲学....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
であるが)、物質の概念は再び哲学の本流に於ける王座の位置を、又は少なくとも完全な
市民権を、漸くにして取り戻した。そこにはホッブズ、スピノザ(之には尤も露骨に物質....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
化団体(実は主として文学者団体)の解体と共に、社会の表面に浮び出て来てこの社会の
市民権を与えられたように見える。「そんなものはつまり思想ではないか、生活じゃない....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
なれないから、入学志願者の偏在などは、起き得ないだろう。つまり鈍才でも資本主義的
市民権を有っている子弟だというので、社会が教育を志すことから入学難が生じるのであ....
「最近日本の科学論」より 著者:戸坂潤
まって来たと云うことが出来るようだ。少なくとも科学論は自然科学界に於ける或る種の
市民権を得たように見える。この現象は色々の処に見て取れる。少なくとも夫は科学的ジ....
「ヴェルダン」より 著者:野上豊一郎
になってフランスに併合され、その後、ドイツに占領されたり、その羈絆から脱したり、
市民権が強くなってからはローマ法王の勢力に対抗したりしていたが、完全にフランス王....
「アラメダより」より 著者:沖野岩三郎
ある。しかし其の白、黄まぜまぜの顔が楽しそうに労働問題の話をきいている。 この
市民権をもつ子供たちが成長して選挙権をもつ頃、排日問題は自然に解決出来るであろう....
「〔付〕唯物論研究に就て(戸坂潤手記)」より 著者:戸坂潤
件となっている。だから吾々が研究目的を実際に果すためには、言葉の十全な意味に於て
市民権を完全に保証されねばならぬ。ここに吾々の研究の「政治的」限界が横たわるので....