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希望的
「希望的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
希望的の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
際を取結ぶことが出来るんではないかと思うんですがね」 「それはねえ水戸君。それは
希望的観測というもんだよ。われわれは優れた者の持つ力の働く範囲と程度とを冷静に観....
「一九四七・八年の文壇」より 著者:宮本百合子
と同時に、個々別々にそれぞれの作家として発展させなければならないさまざまの矛盾や
希望的なモメントを前年度において示しています。 たとえば野間宏氏は「暗い絵」を....
「その人の四年間」より 著者:宮本百合子
をゆたかにもった人が中心にいなければならないし、同時に常にわかわかしくて、人間の
希望的な情熱を失わない人でなければならない。日本は半封建の社会で婦人の活動場面が....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
社に関する限りでは、福岡と熊本との書籍売捌店への連絡という、ごく軽いもので、なお
希望的な附帯事としては、九州で印刷用紙が多少とも入手出来ないものか、機会があった....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
ないことですものね。どこに五十の年寄を好く娘があるものですか」 まったく主婦の
希望的観測にすぎなかった。自分の希望に当てはめようとしているだけで、個性というも....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
とが問題になったが、これについては、田上がみんなの意見をきくまえに、つぎのような
希望的意見をのべた。 「総務である平尾が、ひとりだけ委員の中からぬけているのは、....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
六三七年、太陽暦の十二月六日に、穴吊しという方法で死刑にされて死んでいます。私の
希望的空想的執念にも拘らず、残念ながら、彼は島原の乱には参加不能。もっとも、その....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ひがみッぽい暗い歌が多かったが、太閤の世になってからは、歌も明るくなり大きくなり
希望的になって、民衆はそれを汗をかきながら太陽の下でうたうことを甚だ好んだ。 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
、喜色満面に、 「そうかっ。よしっ」 と、うなずいて、自身、舳のほうへ向って、
希望的な大歩を移しかけた。 するとまた、そこにいた番の大将が、 「遠く、後方か....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
正直さにかえって駈引のない覚悟をも、ひきしめられた。 事実、その言は決して彼の
希望的な観測だけのものではなかった。少弐|頼尚の意見をきき、また諸情報の綜合など....
「硝子を破る者」より 著者:中谷宇吉郎
消耗がもうなくなったのだから、半年もしたら、庶民の生活も今少し楽になるだろうとの
希望的観測が、終戦後間もない頃、一般に期待されていた。しかし今日になって見ると、....
「四つの都」より 著者:織田作之助
の実際的……というか、つまり具体的にいって、道場とか錬成場とか療養所とか、いや、
希望的にいえばこの三つを加味したあるものをだね、建設してやろうと、大橋先生にも相....