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帯地
「帯地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
帯地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恐竜艇の冒険」より 著者:海野十三
ちがい、こんどの夏休みには、思い切って、さびしいところへ行ってみよう。それには熱
帯地方《ねったいちほう》の多島海《たとうかい》がいいだろうということになった。 ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
かして稀薄な雰囲気が冷却作用をもつことを、スウェデンボルクは、高山では、たとえ熱
帯地であっても、著しく寒冷だという事実から推論している。そういうことをスウェデン....
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
意の筈です。それに星尾の父親というのが神戸に居ますが、これは香料問屋をやって、熱
帯地方からいろいろな香水の原料を買いあつめては捌いているのです。阿弗利加の薬種を....
「わが町」より 著者:織田作之助
ろいて、一人残らず逃げだしてしまっていた。 けれど、本国政府は諦めなかった。熱
帯地にめずらしく冬は霜を見るというくらい涼しいバギオに避暑都市を開いて、兵舎を建....
「征服の事実」より 著者:大杉栄
の征服という事実が現れた。 人類がまだ動物の域にいた頃、その住家は、恐らくは熱
帯地の何処かであったろうと思われる。そして多くの事実は、人類の始現を見た地方とし....
「恐竜島」より 著者:海野十三
になると、傷口からばい菌がはいって化膿《かのう》し、全く歩けなくなってしまう、熱
帯地方では、傷の手当は特に念入りにしておかないと、あとでたいへんなことになるのだ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
うに細い。
「どうも、不思議な動物だ」
と、新田先生は、低くささやいた。
「熱
帯地方にいるくも猿は、手や足がたいへん長い。胴は、ほんのぽっちりしかないように見....
「火薬船」より 著者:海野十三
いった。連日みたし切れないむねを持てあましていた平靖号の船員たちも、異色ある亜熱
帯地方の風物が、両岸のうえにながめられるようになって、すこしばかし、なぐさめられ....
「怪塔王」より 著者:海野十三
いいあらわし方のない機械でありました。まずそれに似たものを思いだしてみますと、熱
帯地方に棲んでいる錦蛇という大きな蛇が、とぐろを巻いていて、そして鎌首をもちあげ....
「大空魔艦」より 著者:海野十三
りであった。 もしそのとき丁坊が、いま窓から下に見える土地が北極にごくちかい寒
帯地方だと知ったらどんなにおどろくだろう。 いや、そんなことにおどろかなくても....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
うとするのであろうか。 飛行島の欠陥? 飛行島の夜は明けはなれた。 熱
帯地方の海は、毎日同じ原色版の絵ハガキを見るような晴天がつづく。今日も朝から、空....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ご用……」と、向うの家の窓から声量のゆたかな若やいだ声がきこえた。 その声は熱
帯地方の日没のごとくに豊かで、ジョヴァンニは何とは知らず、紫とか真紅の色とか、ま....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
は一斉に籠むのであろう。 とばかりにしてものの静けさよ。ここかしこの鉢植なる熱
帯地方の植物は、奇花を着け、異香を放ち、且つ緑翠を滴らせて、個々電燈の光を受け、....
「北海道に就いての印象」より 著者:有島武郎
たに甦って来る。あの変化、あの心の中にうず/\と捲き起る生の喜び、それは恐らく熱
帯地方に住む人などの夢にも想い見ることの出来ない境だろう。それから水々しく青葉に....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
につくほど目が落ち窪んでいるが、しかしそれにしても割合に整った風采のいい顔や、熱
帯地方に長くいたらしいその皮膚の色は、どこかで一度見たような気がする、が、どうし....