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帯皮
「帯皮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
帯皮の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
た。人々は食事なかばで立ち上がらねばならなかった。古藤は靴《くつ》をはいてから、
帯皮を取り上げて剣をつると、洋服のしわを延ばしながら、ちらっと愛子に鋭く目をやっ....
「パルチザン・ウォルコフ」より 著者:黒島伝治
すぐ森を駈けぬけて、丘に現れた。それには羊皮の帽子をかむり、弾丸のケースをさした
帯皮を両肩からはすかいに十文字にかけた男が乗っていた。 騎馬の男は、靄に包まれ....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
お前忘れやしないだろうね。ルューバ? ほら、あの長い並木道が、まるで延ばした
帯皮のように、何処までも真直ぐに長く続いて、月夜の晩にはキラキラ光る。
お前覚....
「ポラーノの広場」より 著者:宮沢賢治
ョッキだけ着た十七ばかりの子どもが、何だかわたくしのらしい雌《めす》の山羊の首に
帯皮をつけて、はじを持ってわらいながらわたくしに近よって来ました。どうもわたくし....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
い最上等の黒|羅紗に、青|天鵞絨の折襟を付けた鉄釦の上衣を、エナメル皮に銀金具の
帯皮で露西亜人のように締めて、緑色柔皮の乗馬ズボンを股高に着けて、これもエナメル....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
二連発の猟銃を持っていた。コンブフェールは隊の番号のはいった国民兵の銃を手にし、
帯皮にさしてる二梃《にちょう》のピストルがボタンをはずした上衣の下に見えていた。....
「氷河」より 著者:黒島伝治
て、二三人で、何かひそ/\話し合っていた。負傷者が行くと、不自然な笑い方をして、
帯皮を輪にしてさげた一人は急いで編上靴を漆喰に鳴らして兵舎の方へ走せて行った。 ....
「注文の多い料理店」より 著者:宮沢賢治
はない。」 「いや、よほど偉いひとが始終来ているんだ。」 二人は鉄砲をはずし、
帯皮を解いて、それを台の上に置きました。 また黒い扉がありました。 「どうか....
「三重宙返りの記」より 著者:海野十三
ぎな気持だ。そこまではいいが、とたんに、下腹を座席へ固くしめつけている筈の生命の
帯皮が俄かに緩み、からだが逆さになって、その緩んだ
帯皮から、だらりとぶらさがる。....