帰する所[語句情報] » 帰する所

「帰する所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

帰する所の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
既《はや》そのゴカイ類たる由を述べ居る、もっとも、博士とは別な点から起論されたが帰する所は一で、ここに引いても動物専門の人でなくては解らぬ、このクヴィエーは最高....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
てこの洗冤を行った後にこういっている。「老子の道は孔子と異なるに似たれども、その帰する所は一意なり。不患人不己知及|曾子の有若無実若虚などと云へる、皆老子の意に....
十二支考」より 著者:南方熊楠
え、大行事猴神また山王の総後見として万事世話するの地位を占め得たるは、よく天命の帰する所を知りて身を保ったとも一族を安んじたともいうべく、また以てわが邦諸教|和....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
無礼なるは、気品高き情交の区域を去ること遠し。仮令い直接に身を汚さゞる者あるも、帰する所は肉交の波瀾中に浮沈するものと言わざるを得ず。左れば今日両性の気品を高尚....
わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
ばならぬ、という胸の思いでもあるのであろう。逆のようだが、この二つは同じことだ。帰する所は、仕事がすべて、という一事だけだ。 私は今に至って、さとったが、精神....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
てくれと云う事でありましたので伺った訳であります。 私は今日の小売商の問題は、帰する所、百貨店対抗問題と考えて居ります。近年急激なる大発展を遂げました東京の百....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
ではない。……では彼奴は預言者か?」 ユダにはそうは思われなかった。 「彼奴は帰する所妄信者なのだ。ただ預言者だと妄信しただけだ」 ユダはある歌を想い出した....
三国志」より 著者:吉川英治
至って孑遺無けん――とあるのは、劉表の死去を予言しているものでしょう。そして天命帰する所ありです。――天命帰するところあり!」 司馬徽はくりかえして、玄徳の面....
大谷刑部」より 著者:吉川英治
に耳を傾け、諸侯は、争って、幕下に参じ、でなければ大坂城と、徳川家と、七分三分に帰する所を狡く見ている。その証拠には、内府の一声には、今度の会津攻めでも、即日に....