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帰属
「帰属〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
帰属の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「傷だらけの足」より 著者:宮本百合子
おおっぴらさで、きまじめさで、フランネル・シャツの男が、自分たち階級におとなしく
帰属しているべきはずの女を性の自覚と解放に誘ってゆく。――D・H・ローレンスをし....
「「下じき」の問題」より 著者:宮本百合子
、彼の選んだ政治の路線をどのような角度でとおって、日本土着の人民の運命に密着し、
帰属してゆくか、という点である。野間宏にとっては、人々によって語られているあたり....
「科学論」より 著者:戸坂潤
弁証法との対立は、之を哲学的に換算すれば、結局観念論と唯物論との、思想上の対立に
帰属させられていることを見るなら、科学の実在模写の論理や認識構成の方法に於ける論....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
ばいいのである。 (数学の諸範疇でさえ、技術的範疇にぞくさねばならぬ。事実、この
帰属関係が直接に見出せなかったり見出すのに至極困難だったりする場合には、そういう....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
於ける指導者は僧侶をもつことが出来る、諸々の形而上学は、一定数の諸類型のどれかに
帰属することによって、一応の完備を持つことが出来る、それが「範疇的構造」を以て働....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
、単にそれが必然的に夫々の一定の政治的イデオロギーにまで、直接に或いは又間接に、
帰属され得べきだ、と云うに過ぎないのである。だから、之を政治的イデオロギーに
帰属....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
自体の、観念論にとっては最も手近かな、現象形態だったのである。
カントが空間に
帰属させるあの観念性――主観に於ける先験性――も、であるから、必ずしも直観空間自....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
目なども亦、社会意識=社会心理としてのイデオロギーであるから、要するに「社会」に
帰属する。――で、ここで道徳というものは、或る事物が自然としてもつ問題でもなく、....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
マニズムを社会主義的リアリズムに限定すべきであるとなし、最近では之を人間的教養に
帰属させようとするらしい)。併し限定という言葉についてはその際何等の検討は加えら....
「カストリ社事件」より 著者:坂口安吾
ストの如くにうなだれている。 社長の先生は、いったん親善使節の紳士に奪取された
帰属不明の椅子にもどって、靴をぬいで、足を机に乗っけて、両手を後クビにくんで、天....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
が減少したにしろ、靴下の価格は下落するであろう。一方の場合には一部分のみに靴下が
帰属し、残りはその生産のために建物、機械、及び車輛が役立つ所の、すべての他の貨物....
「魔都」より 著者:久生十蘭
紙を立てた血気盛んなる数千の身内を擁し、両々相譲らざる二大勢力。前田組は林興業に
帰属し、鶴見組は日興の傘下に在る、その鶴見組が帝国ホテルも真近い内山下町で騒いで....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
して吾々が在来知るところからして、ゴドウィン氏の排斥するこの個人的利害への乱暴な
帰属ということがなければ、合理的な成功の希望を有つことは出来ない、と遺憾ながら云....
「戦争ジャーナリスト論」より 著者:戸坂潤
秩序の或る特殊な場合であった通り、戦争ジャーナリズムは各種の一般ジャーナリズムに
帰属してのみ存在権があるわけだ。でもし、戦争ジャーナリズムという或る特別な限られ....