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「帰村〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

帰村の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
八沢の牢舍を出たもの、証人として福島の城下に滞在したもの、いずれも思い思いに帰村を急ぎつつあった。十四日目には、半蔵は隣家の伊之助と連れだって、峠の組頭平助....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
とやら自分の村方の用事やらで、木曾福島の役所まで出張した。ちょうどその時福島から帰村の途中に、半蔵は西から来る飛脚のうわさを聞いた。屈辱の外交とまで言われて支払....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
蔵に声をかけるものがある。ちょうど半蔵は供の平兵衛と連れだって、木曾福島を辞し、帰村の道につこうとしたばかりの時だ。街道に添うて旅人に道を教える御嶽登山口、路傍....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ようお願いする。いよいよ娘の縁づいて行くまでに話が進んだら、そのおりは自分も一度帰村する心組みであるが、これが自分の残して行く唯一のお願いである。自分は今、すこ....
分配」より 著者:島崎藤村
お前の農家に送る父さんの心を忘れないでください。 くわしいことは、いずれ次郎が帰村の日に。 太郎へ ちょうど、そこへ三郎が郊外のほうの話をもって訪ねて来た。....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
しい忙しい生活をつづけて居ります。 * 世界一周から帰村した三日目の夜、私共は近所の人人を呼んでおみやげ話をしました。ざっと行程を話....
大正十二年九月一日よりの東京・横浜間大震火災についての記録」より 著者:宮本百合子
りした。が全部信ぜず、半分とし、とにかく四日に立つと、前きめた通りにする。吉田氏帰村し、驚き模様をしらす。大抵林町青山は無事と直覚すれど不安なり。 九月三日 ....
中庸」より 著者:坂口安吾
1 この村からは陸海軍大佐が各一名でた。陸軍の小野は南方で戦歿し、海軍の佐田は終戦後帰村した。余がそれである。 余がその村の村長となったのは決して自分の意志ではな....
安吾武者修業」より 著者:坂口安吾
。この騒動が十日つづき代官が説得に一週間もかかってようやく伊香保の念流一党を解散帰村させることができた。結局本当の衝突には至らなかったのである。 これが馬庭の....
南島譚」より 著者:中島敦
村へ。」 丁度、モゴルの契約期間も満期になる頃だったので、リメイも彼を伴っての帰村を承知した。二人は篝火のまわりに踊り狂う村人達の目を避け手を携えて間道から浜....
花咲ける石」より 著者:坂口安吾
に打ち捨てられてしまったのである。師の法神はこの結果に満足し、房吉を江戸において帰村した。 房吉は木挽町と赤坂二ツの道場を掛け持ちし、主として御家人はじめ多く....
空家」より 著者:宮崎湖処子
、三年立ち五年過ぎ、村人の代も変りて去年新たに隠居して本願寺に詣でし父老の一人、帰村の初め、歓迎の宴席において語れるその紀行のうちに左の一節ありしなり、 「われ....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
った。食事はむろん自分持ちとのこと。 ちょうどその当時、私のところでは東京から帰村したばかりで、それまで妹夫婦に任せきりにしておいた屋敷廻りの片づけ、手入れば....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
帰りおりしが、今日は先生の御|来駕ある由を聞きしゆえ、昨日使いを遣わし、ぜひとも帰村いたすよう申し遣わしたれば、先刻ようやく帰村し、すなわち隣家にひかえおれり」....
平ヶ岳登攀記」より 著者:高頭仁兵衛
い出して、林治と今一人の人夫が様々に説諭したが、白井が自分の所へ来ている中に匆々帰村したことが分った、銀山平の養蚕をしない農家は、蕎麦が半作だといっている、白井....