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「帰着〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

帰着の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
片信」より 著者:有島武郎
臆病《おくびょう》な、安全を庶幾《しょき》する心がけを暴露するものだということに帰着するようだ。僕は臆病でもある。安全も庶幾している。しかし僕自身としては持って....
富士」より 著者:岡本かの子
「結局、おとうさまは、山の祖神の癖にこの福慈神だけはお知りになっていないことに帰着いたしますわね。よろしゅうございます、暁の祭までにはまだ間の時刻もございます....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
は武道大会に両方の選士が出て来て一生懸命にやるのと同じことであります。人類文明の帰着点は、われわれが全能力を発揮して正しく堂々と争うことによって、神の審判を受け....
自叙伝」より 著者:大杉栄
も、要するにみなこの「断じて他国のものの辱かしめを受けてはならない」ということに帰着した。第一期生すなわち当時の三年生は、愛知県人と石川県人とがいずれも十名ばか....
怪星ガン」より 著者:海野十三
といばっていた人間も、ここではあわれな二流三流の生物でしかない。 三根夫の帰着 三根夫が無事にもどってきた。艇内に大きな喜びの声がどっとあがる。 帆村....
奇賊は支払う」より 著者:海野十三
た。 その言葉に間違いはなかった。それから三十分間後に、繭子夫人は無事苅谷邸へ帰着したのだった。氏は安心したし、夫人は薔薇色の頬を輝かして夫君に抱きついた。 ....
奇賊悲願」より 著者:海野十三
じことが続くとは、なかなか油断出来ない世の中になったものだわいと、彼は烏啼の館へ帰着するまで全身の緊張を解かなかった。 地下の倉庫には、二体の秘仏が並んだ。烏....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
部伍長外三名、地下戦車第二号を操縦して、地下七百メートルを踏破《とうは》、只今|帰着《きちゃく》しました。戦車及び人員、異状なし、おわり」 「おお、よくやった。....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
り。只今の位置より計算するに、本隊は今後二百三十六日十三時間二十分をもって東京に帰着する予定なり――”....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
時間表など、めちゃめちゃになってしまった。それでも飛行島は、まず無事に元の錨地へ帰着することができた。錨をがらがらと入れたとたんに、東の空が白みだしたというわけ....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
し、今日の宗教をずっと倫理化して、そして畢竟今日の倫理および宗教より進んだ立場に帰着すれば、おのずからそれが理想教たる倫理教となる次第である。今日の倫理のあきた....
妖怪学一斑」より 著者:井上円了
であろうか、もし果たして区別がないならば、すべてのことが偶然もしくは必然の一方に帰着しなければならん。しかるに、右のごとき事実をあまた集めてみまするというと、そ....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
何事についても右といえば左、左といえば右という一種の執拗な反抗癖があって、終局の帰着点が同一なのが明々白々に解っていても先ず反対に立って見るのが常癖であった。如....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
するものなり。宗教はその性質、古代の説を永遠に持続せんとし、かつ衆人をして一説に帰着せしめんとするにあれば、空間上、人心を結合するの力と、時間上、人心を維続する....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ドおよびスコットランド地方に旅行して不在なり。ノルウェーのベルゲンよりロンドンに帰着するまで、二千八百五十八マイルを過了せり。英国は当時大ストライキの最中にして....