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帳付け
「帳付け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
帳付けの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
近くだ。そこには親子三人暮らしの気の置けない家族が住む。亭主多吉は深川の米問屋へ
帳付けに通っているような人で、付近には名のある相撲の関取も住むような町中であった....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、これまたしかるべく記入のこと。 一、新規の伝馬所には、元締役、勘定役、書記役、
帳付け、人足指、馬指など――一役につき二人ほどずつ。そのうち、勘定役の儀は三人に....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
とさ。」 多吉夫婦はそういう人たちだ。 十年一日のように、多吉は深川米問屋の
帳付けとか、あるいは茶を海外に輸出する貿易商の書役とかに甘んじていて、町人の家に....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
《た》けていたというので、お組頭の側にいて、種々《いろいろ》な仕事があるたびに、
帳付けをさせられていたというが、そのころ異人の黒船が日本国の海岸に、四方八方から....
「起ち上る大阪」より 著者:織田作之助
り向くと、三ちゃんであった。三ちゃんは波屋書店の主人で、私が中学生時代からずっと
帳付けで新刊書を買うていたのは三ちゃんの店であったし、三ちゃんもまた私の新しい著....
「みやこ鳥」より 著者:佐藤垢石
おろした気持ちで甲板に立った。 高知で職を求めた。けれど保証人のない私は宿屋の
帳付けにも、蕎麦屋の出前持ちにもなれなかった。追っ手には、気がつくまいと思ってき....
「脚」より 著者:吉川英治
坐った。 故郷の家産一切をまとめて来た七十余両は、そのまま、伯父の手へ預けて、
帳付けだの、若い者の手伝いをしていた。 田舎の食えないと、江戸の食えないとは、....