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常
「常〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
常の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
は「生活、正月号」と云う初号活字である。
63
大きい
常磐木《ときわぎ》の下にあるベンチ。木々の向うに見えているのは前の池の一部らしい....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
と、必ず求馬のけなげさを語って、この主《しゅう》思いの若党の眼に涙を催させるのが
常であった。しかし彼等は二人とも、病さえ静に養うに堪えない求馬の寂しさには気がつ....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
八時発の下《くだ》り列車に乗り、午後は四時二十分着の上《のぼ》り列車を降りるのを
常としていた。なぜまた毎日汽車に乗ったかと云えば、――そんなことは何でも差支えな....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
んな顔をして、藤左衛門を見た。相手は、この話をして聞かせるのが、何故《なぜ》か非
常に得意らしい。
「今も似よりの話を二つ三つ聞いて来ましたが、中でも可笑《おか》....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
ありません。おまけに結末は女主人公の幸福を讃美《さんび》しているのです。
主筆
常談《じょうだん》でしょう。……とにかくうちの雑誌にはとうていそれは載せられませ....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
三郎の家庭生活の通りである。
半三郎は二年前にある令嬢と結婚した。令嬢の名前は
常子《つねこ》である。これも生憎《あいにく》恋愛結婚ではない。ある親戚の老人夫婦....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
い合せたように微笑していた。
「彼女たちもまだ帰らなかったんだな。」
Mの声は
常談《じょうだん》らしい中にも多少の感慨を託《たく》していた。
「どうだ、もう一....
「運」より 著者:芥川竜之介
か、いくら耳を澄ましても、わかりませぬ。その時、何気なく、ひょいと向うを見ると、
常夜燈《じょうやとう》のぼんやりした明りで、観音様の御顔が見えました。日頃|拝《....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
たら、赤木は透かさず「君と雖も畢に蛇笏を認めたかね」と大いに僕を冷笑した。僕は「
常談云っちゃいけない。僕をして過たしめたものは実は君の諳誦なんだからな」とやっと....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
れていると思う。が、江口の人間的興味の後には、屡如何にしても健全とは呼び得ない異
常性が富んでいる。これは菊池が先月の文章世界で指摘しているから、今更繰返す必要も....
「墓」より 著者:秋田滋
た。一口に愛していたと申しましても、わたくしは、肉体的な愛慾とか、あるいはまた尋
常一と通りの精神的な愛情、そのような通り一遍の気持で愛していたのではございません....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
やめて、その後任が欲しいのだが、なる気かどうか」という事であった。ファラデーは非
常に喜び、二つ返事で承諾した。 それで、一八一三年三月一日より助手もあてがわれ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
わたしが今話をしていることのおこった当時には、歴史に名高い物語や偉人が輩出した非
常にめぐまれたところであった。独立戦争中は、イギリスとアメリカとの境界線が、この....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
事たちも、二つの凹んだ眼が光っている彼の痩せた顔に、大きな敬意を表するために、非
常に低く頭を下げて挨拶をしたものだった。 彼は犯罪を追求して弱いものを保護する....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
『ドグラ・マグラ』も此の頃から書き始められたのではあるまいか。 久作さんは又非
常な情熱家であった。かつて久作さんや次兵衛達によって短歌会が持たれていた頃、たま....